1997 Fiscal Year Annual Research Report
震災と東アジア労働市場が神戸・阪神間の雇用に及ぼす影響の理論・実証的研究
Project/Area Number |
08630009
|
Research Institution | Kobe university of Commerce |
Principal Investigator |
菊本 義治 神戸商科大学, 商経学部, 教授 (90047481)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
國崎 稔 兵庫県立看護大学, 看護学部, 講師 (70254464)
|
Keywords | 直接投資 / 成長と雇用 / 東アジア / 福祉産業 / 阪神・淡路大震災 / ミスマッチ / マンデル・フレミング / 国際マクロ動学 |
Research Abstract |
平成9年度の研究実績の概要は次のようである。 1.日本の海外直接投資は日本に輸出代替効果をもたらしたが、NiesやASEANには輸出促進効果をもたらしたこと、NiesやASEANの経済成長と雇用拡大に貢献したが日本に関しては失業因になっていることを実証分析した。 2.「変動相場制度においては財政政策は効果がない」というマンデルフレミングの見解を検討し、その理論的な不十分さを明らかにするとともに、変動相場においても財政効果はあることを論じた。 3.国内需要として期待されるヘルスケアサービスについて、その供給と需要の特質を明確にし、公共システムと市場システムのありかたを論じた。 4.震災後3年たった被災地の雇用状況は悪化している。これは復興需要が減少したことと景気悪化のためである。職業と年齢のミスマッチも深刻である。 5.ベトナム日本研究センタとの共同シンポジウムにおいて、「日本経済の現状と今後の展望」を報告した。ドイモイ政策の実状について意見交換した。 6.多国籍企業・南北モデルを作成し、北の直接投資が両国の雇用と所得に及ぼす影響を検討した。これをさらに発展させて成長と循環の国際マクロ動学分析を今後行う予定である。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] 菊本 義治・西山 博幸: "日本の海外直接投資と雇用-対アジア投資を中心として" 神戸商科大学経済研究所研究資料. 156. 23-全 (1997)
-
[Publications] 菊本 義治: "阪神大震災を社会科学的に考える" 経済と社会. 11. 119-123 (1997)
-
[Publications] 菊本 義治: "命題「変動相場制度のもとでは財政政策の効果はない」の検討" 商大論集. 49・5. (1998)