1996 Fiscal Year Annual Research Report
アコースティックコミッション法によるコンクリート初期欠陥評価に関する研究
Project/Area Number |
08650538
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
矢村 潔 摂南大学, 工学部・土木工学科, 教授 (30026257)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
道廣 一利 摂南大学, 工学部・土木工学科, 助教授 (50100566)
頭井 洋 摂南大学, 工学部・土木工学科, 教授 (30236062)
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Keywords | アコースティックエミッション / 初期欠陥 / 乾燥収縮1 / ひびわれ / 熟応力 |
Research Abstract |
本研究は、コンクリート構造物における乾燥収縮、熱応力に起因する初期欠陥をアコースティック・エミッション(AE)の手法を用いて把握評価する方法の開発を目的としたものである。 本年度は、コンクリートの材料(主としてセメントの種類)、配合、鉄筋による自由変形の拘束の有無および程度を変化させた供試体について、コンクリート打設直後から材齢28日までの間、静置状態でAEの発生状況を購入したパソコンを中心としたシステムで継続して監視、測定すると同時にひずみの変化、強度、ヤング係数の変化を測定し、各種要因によるコンクリートの初期材料特性とAE発生状況の関係を実験的に明らかにしていくことを試みた。その結果、コンクリートにひびわれが発生する可能性が高いと推測される状況におけるほど、AEの発生頻度が高くなることが確認された。すなわち、熱応力に関しては、発熱量が多い多い程、コンクリートの引張強度が低い程、膨張に対する拘束が少ない程AE発生頻度は高くなる。また、乾燥収縮に関しては、収縮量が大きい程、収縮に対する拘束が大きい程AE発生頻度は高くなる。これらの実験結果に基づいて、来年度は、さらに多くの要因および水準に関する実験、さらに精度の向上による再現性の確保等について実験を継続していくと共に、計算機シュミレーションによる解析結果との検証を進めていく予定である。また、ノイズ排除を中心とした計測システムに関しては、独立した複数供試体を同時にデッドタイムを短く設定したイベントカウント法で計測する方法でかなり良好なデータが得られており、次年度以降もさらに検討を進めていく予定である。
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Research Products
(1 results)