1996 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08650617
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
斉藤 和夫 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (00001222)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 亨 室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (80163690)
枡谷 有三 専修大学, 北海道短期大学, 教授 (70002045)
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Keywords | 道路災害 / 道路ネットワーク / 支援システム / リスクマネジメント |
Research Abstract |
本研究の目的は、被災を前提に交通網の回復を最適管理する支援システムを構築することである。この目的に対する本年度の研究は都市レベルと地域レベルを対象として、(1)都市レベルの大規模道路網ネットワークの道路網容量の算定とカット行列およびODカット行列の算定手法の開発、(2)地域レベルでは都市間時間距離に基づく被災道路の最適復旧モデルの構築、を行った。 大規模道路網ネットワークは札幌都市圏を対象として、道路網容量の算定とカットを探索する手法を開発し、さらに一方通行街路を含むネットワークについての適用可能性、さらに災害時における被害道路区間の影響による発生・集中可能交通量の算定を可能とするアルゴリズムの開発を行った。これらの結果は、災害時における道路網容量の低下に対応した交通量の管理・需要抑制策の検討するシステムの構築を可能とする。 一方、地域レベルでは災害による交通途絶が地域に与える影響を実際の地震災害について把握した。その結果を踏まえて、被災道路が地域交通網の時間距離を増加させる度合を視覚的に把握する累積頻度曲線法を開発した。さらに、この累積頻度曲線を用いて、都市間の時間距離の増加を最小にし、最終的に被災前の曲線に最短で復旧するGAによる道路ネットワーク災害復旧モデルを構築した。今後の課題は、時間距離だけでなく、OD交通量と時間距離を合わせた指標を用いた最適復旧モデルを作成することである。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 枡谷有三・斉藤和夫: "カット行列およびODカット行列を基礎とした数理計画問題による道路感度分析" 土木計画学研究・論文集. No.13. 633-640 (1996)
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[Publications] 田村亨・枡谷有三: "都市間時間距離に基づく被災道路の最適復旧モデル" 土木計画学研究・講演集. No.19(1). 25-28 (1996)
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[Publications] 枡谷有三・斉藤和夫: "一方通行街路網を対象としたカット行列の作成手法" 交通工学研究発表会論文集. No.13. 13-16 (1996)
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[Publications] 枡谷有三・斉藤和夫: "災害時の道路網を対象とした時間距離行列の視覚化" 土木学会北海道支部 論文報告集. 52号(B). 408-411 (1996)
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[Publications] 枡谷有三・斉藤和夫: "災害時における発生・集中可能交通量について" 土木計画学研究・講演集. 19(2). 331-334 (1996)
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[Publications] 田村亨・斉藤和夫: "地方部の交通途絶が地域に与える影響" 土木学会北海道支部 論文報告集. 52号(B). 412-417 (1996)