1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08650892
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
久保田 博信 神戸大学, 工学部, 教授 (60031077)
|
Keywords | 比熱 / 熱物性 |
Research Abstract |
昨年度、測定装置の健全性を確かめるために、温度298.15K、圧力0.1〜1MPaの範囲でCO_2を用いて比熱の測定を行った際に、得られた低圧域のデータの文献値からの偏差が幾分大きいことが分かった。これは比熱比そのものが小さく温度測定の誤差が実測値の精度に大きく影響しているためであると考えていたが、熱交換器の入口・出口部から真空容器フランジ部への熱の移動が考えていた以上に大きいことも原因となっていることが分かった。高圧流体と低圧流体の各入口・出口のパイプをフランジ部に直接取り付けるのではなく、伝熱面積を小さくするためφ1インチのパイプをその間に設置した。またφ1インチのパイプにヒーターを取り付け各流体の入口部のパイプ温度との間で温度差がなくなるように加熱し調節した。このような対策をフランジ上部の改良を行ったところ改善が認められた。温度298〜343K、圧力0.1〜1.6MPaで得られた二酸化炭素の比熱のデータは、実験誤差内で文献値と一致した。また測定中に熱交換器本体からの圧力漏れのトラブルが発生し、測定を中断せざるを得なかった。作製した熱交換器は、径の異なるステンレスチューブをコイル状(二重)に加工したものである。組み上げた後では溶接作業ができないため、補修方法の検討ならびにその補修にかなりの時間を要してしまった。現在フロン類ならびにその混合物の測定を行っているところである。
|