1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08660179
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
酒井 秀夫 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (70126069)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩岡 正博 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (40213269)
下村 彰男 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (20187488)
小林 洋司 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (00111394)
|
Keywords | 森林利用 / 森林空間利用 / 森林レクリエーション / 林道 / 作業道 / GPS / 基盤整備 |
Research Abstract |
近年、森林には木材生産以外にも多様な機能が求められるようになってきており、森林全体の空間利用の重きが増してきている。今年度の研究成果は以下のとおりである。 1.森林の空間利用の定義づけを行い、森林の空間利用から見た森林のパターンを、里山、奥山というアクセスの難易と、森林資源としての木材の蓄積、および生物の多様性をもとに、分類を試み、針葉樹人工林、里山低質広葉樹林、広葉樹奥山天然林を事例に、森林の空間利用の可能性とその基盤整備方策について考察を行った。 2.森林の空間利用のための遊歩道整備の考え方においては、森林における移動型レクリエーション活動に利用される道路や遊歩道が有すべき機能や特質について整理した上で、その構造や規格、そして森林空間を楽しみ森林に対する認識を高めるための遊歩道整備および誘導ガイドの考え方について考察した。 3.森林の空間利用と森林保護のあり方が問われている森林地域として屋久島を対象として現地踏査およびヒアリング調査を行い、屋久島の自然や森林に関する歴史と現状について紹介すると同時に、屋久島の森林空間利用の現状と問題点について整理を行った。 4.GPSを用いた簡易測量方法の確立のための検討を行い、ハンディタイプのGPS受信機であっても、外部アンテナとポールを併用することにより森林内での測位可能範囲が広がることが確認された。実験結果からアンテナ高は4m以上の高さが望ましく、今後、簡易アンテナポールの利用により森林内のかなりの部分で簡易に精密測位が行えることが示唆された。
|