1996 Fiscal Year Annual Research Report
肺胞II型上皮細胞に発現されている低分子量Gタンパク質の細胞生物学的機能の解明
Project/Area Number |
08670685
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
長内 和弘 金沢医科大学, 医学部, 講師 (70221158)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 敬治 金沢医科大学, 医学部, 教授 (50004685)
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Keywords | 肺胞II型上皮細胞 / 低分子量Gタンパク質 / バキュロウイルス / サーファクタント / 分泌 |
Research Abstract |
1.本年度の研究実績 (1)低分子量Gタンパク質(p24^<rab>)DNA組み込みバキュロウイルスの作成 p24^<rab>をコードするcDNAを組み込んだプラスミドベクターを米国デンバー市National Jewish Center for Immunology and Respiratory Medicine,Dennis R.Voelker Ph.Dより供与を受け、バキュロウイルス用プラスミドベクター(pBlueBacHisA)に組み込み、Sf9インセクト細胞に感染させウイルスを増殖させた。 (2)p24^<rab>に対するポリクローナル抗体作成のための免疫源作成 a.合成ポリペプチドの合成。ポリペプチド合成機を使用してC端より20アミノ酸残基配列に応じたポリペプチドを合成した。 b.上記のSf9細胞よりN端に6個のヒスチジンの結合したリコンビナントタンパク質をNiアフィニテイーカラムを用い、精製した。 (3)α-toxinによるpermeabilized II型細胞モデルを作成。S.aureus(EV76株)よりα-toxinを精製し、II型細胞の細胞膜に小孔を開けた。しかしホルボールエステルによるサーファクタントの分泌活性は正常細胞に比し著明に低下しており、分泌機能を検討するためにはさらに改善が必要と考えられた。 2.次年度の研究予定 (1)上記で作成した合成ポリペプチドとリコンビナントタンパク質を用い、ポリクローナル抗体を作成する。この抗体を用い肺組織内でのp24^<rab>の発現細胞およびII型細胞小器官での局在を検索する。 (2)cDNAプローブを作成しインサイトハイブリダイゼーションでmRNA発現細胞を検討する。 (3)α-toxinおよびエレクトロポレーターで培養II型細胞に小孔を開け、抗体を細胞内に導入し細胞機能の変化をサーファクタントおよびライソザイム分泌の点で観察する。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] K.Osanai: "Tratticking of newly synthesized surfactant protein A in isolated rat alveolar type II cells" Am J. Respir Crit. Care Med.153・4. A103-A103 (1996)
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[Publications] G.H.Yang: "A high concentration of epidermal growthfactor (EGF) and cisplatin synergistically inhibit EGF receptor tyrosine kinase activity in A431 cells" Am J. Respir Crit. Care Med.153・4. A241-A241 (1996)
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[Publications] 長内和弘: "ラット単離II型肺胞上皮細胞における新合成SP-Aの細胞内輸送について" 日本胸部疾患学会雑誌. 37. 401-401 (1997)
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[Publications] 長内和弘: "肺気腫の臨床-肺気腫の形成機序-" 中外医学社「臨床医」(印刷中), (1997)