1996 Fiscal Year Annual Research Report
若年性糖尿病の病因におけるグルタミン酸脱炭酸酵素特異リンパ球の免疫学的検討
Project/Area Number |
08670906
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
川村 智行 大阪市立大学, 医学部, 助手 (60271186)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲田 浩 大阪市立大学, 医学部, 助手 (00244640)
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Keywords | インスリン依存性糖尿病 / グルタミン酸脱炭酸酵素 / Tリンパ球 |
Research Abstract |
インスリン依存性糖尿病(IDDM)は自己免疫機序、特にTリンパ球を中心とした細胞性免疫により膵β細胞が破壊されるため発症すると考えられている。IDDM患者の血中には、様々な膵β細胞由来の抗原に対する自己抗体が存在することが知られる。近年その内の分子量65KDの抗原に対する抗体が膵臓β細胞内に存在するグルタミン酸脱炭酸酵素(GAD)を認識していることが分かり話題になっている。この抗体(GAD抗体)はIDDMの発症の数年前より検出されることや、IDDMの代表的動物モデルであるNODマウスにおいては新生児期にGADを投与し免疫学的寛容を誘導すると顕姓糖尿病やラ氏島炎を予防できるという報告があり、リンパ球の標的抗原としてのGADの重要性が注目されている。 我々は、これまで以下のような結果を得てきた。 1) HLA抗原を血清学的、DNA解析により分析し、一般集団との比較によりIDDMの疾患感受性のあるHLA抗原について検討、さらにIDDMの臨床像との関係などを報告してきた。 2) IDDM発症早期よりの抗GAD抗体、抗インスリン抗体などをRIA法で測定しその陽性率やその意義について検討してきた。そして発症年齢と抗体の陽性率に違いがあることが分かった 患者リンパ球を用いて各種膵β細胞由来の抗原に対するリンパ球反応を検討してきた。特にGADに対する反応が有意に見られ、GAD特異Tリンパ球が存在すること、そしてそれらGAD特異Tリンパ球はγインターフェロンを分泌する一型ヘルパーT細胞であることがわかった。 4)患者末梢血より、GAD特異Tリンパ球を株化することに成功した。それらはCD4+Tリンパ球とCD8+Tリンパ球の両方を含むことが分かった。
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