1997 Fiscal Year Annual Research Report
画像診断用に開発、改良されたヒト単クローン抗肺癌抗体のインビボにおける基礎的検討
Project/Area Number |
08671056
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Research Institution | Tokyo Women's Medical College |
Principal Investigator |
日下部 きよ子 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (80075473)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
相羽 元彦 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (30051775)
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Keywords | 放射免疫画像診断 / 放射免疫治療 / モノクローナル抗肺癌抗体 / HB4C5 |
Research Abstract |
完全ヒト型の抗肺癌抗体、C5λの画像診断用薬剤としての可能性を評価するため、画像診断に適した核種として放射性インジウム、^<111>Inの標識を試みた。^<111>In標識に使用されるキレート剤、DTPAはPH 6の条件下において、C5λ 1分子に対して約1分子を標識することができ、この条件下では抗体活性も保持されていることが確認された。そして^<111>In導入については、DTPA標識C5λ 1分子当たり、約0.3-0.4個の^<111>Inが導入されることが明らかとなった。そこでこれらの条件で作成されたIn-111 DTPA標識C5λ を肺癌移植マウス、LC-6、を用いてin vivoで観察した。肺癌移植マウスの体内分布では^<125>I標識した本抗体に比し、癌腫への集積が少なく腎臓、肝臓、脾臓等に高い集積を呈した。そこで半減期も6時間と短く、臨床的に画像診断用核腫として使い易い放射性テクネチウム、^<99m>Tcによる標識を試みた。^<99m>Tc標識の至適条件を決定するにあたり、SH基導入Lysozymeによる実験を行い、^<99m>Tc標識にはC5λ鎖-SHが適していることを予め確認した。^<99m>TcはC5λ鎖-SHと至適条件下で90.2%の標識率が得られた。また肺癌移植マウスを用いた動物実験においても、^<99m>Tc標識C5λ鎖-SHは投与後5時間および28時間のイメージで移植肺癌に集積し、陽性像を呈した。さらに^<99m>Tc標識C5λ鎖-SHの画像診断用薬剤として基礎的に評価を加え検討している。
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