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1996 Fiscal Year Annual Research Report

大腸癌の発生、進展におけるテロメラーゼと細胞内シグナル伝達系に関する研究

Research Project

Project/Area Number 08671442
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionTottori University

Principal Investigator

辻谷 俊一  鳥取大学, 医学部, 助手 (30188544)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 山口 由美  鳥取大学, 医学部, 助手 (50273909)
金子 徹也  鳥取大学, 医学部・附属病院, 助手 (00243387)
Keywordsテロメラーゼ活性 / 遺伝子不安定性 / 大腸癌 / 家族性大腸腺腫症 / 多発癌
Research Abstract

1)大腸癌におけるテロメラーゼ活性
大腸癌切除例28例の癌、腺腫、正常粘膜においてテロメラーゼ活性を測定した。癌、腺腫、正常粘膜のテロメラーゼ活性発現率は24/28(85.7%)、3/8(37.5%)、3/28(10.7%)であった。弱いながらも正常粘膜においてもテロメラーゼ活性は検出され、腺腫、癌となるにつれ発現率は高くなることから、癌化におけるテロメラーゼ活性の重要性が示唆された。
2)大腸癌のテロメラーゼ活性と遺伝子不安定性
単発大腸癌のテロメラーゼ活性は10例中9例(90%)に認められ、遺伝子不安定性は10例中3例(30%)に認められた。多発大腸癌のテロメラーゼ活性は10例中10例(100%)に認められ、単発大腸癌と同様に高率であった。一方多発大腸癌の遺伝子不安定性は10例中7例(70%)に認められ、単発大腸癌よりも発現頻度が高率であった。大腸腺腫ではテロメラーゼ活性は認められないか弱いが、遺伝子不安定性は8例中4例(50%)に認められた。したがって遺伝子不安定性は腫瘍化の背景として重要性を持っているが、癌化にはテロメラーゼ活性の出現が重要と考えられる。
3)家族性大腸腺腫症におけるテロメラーゼ活性
さらに家族性大腸腺腫症におけるテロメラーゼ活性を検索した。大腸切除術を行った6例の家族性大腸腺腫症症例において、標本の癌、腺腫、正常大腸粘膜のテロメラーゼ活性を測定した。複数の進行癌病巣の合併を認めた3例においては癌、腺腫、正常粘膜の全てにテロメラーゼ活性が陽性であった。他の3例では癌化を認めず(1例はcancer in adenomaを有した)、この症例の腺腫、正常粘膜のいずれもテロメラーゼ活性は陰性であった。したがって家族性大腸腺腫症における癌化は全大腸粘膜の遺伝子異常を伴っている可能性が示唆された。

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Published: 1999-03-08   Modified: 2016-04-21  

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