1997 Fiscal Year Annual Research Report
モノクローナルガラクトース抗体を用いた肝転移機構の解析
Project/Area Number |
08671495
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
安富 正幸 近畿大学, 医学部, 教授 (60028438)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
重岡 宏典 近畿大学, 医学部・附属病院, 助手 (70247998)
田中 晃 近畿大学, 医学部, 講師 (60179736)
奥野 清隆 近畿大学, 医学部, 講師 (30169239)
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Keywords | neuraminidase / Colon 26 / Thomsen-Friedenreich antigen / liver metastasis |
Research Abstract |
Thomsen-Friedenreich抗原(T抗原)は糖鎖抗原の一種で、種々の癌においてT抗原の発現と進行度、特に肝転移との関係が深いことが報告されている。Colon 26細胞(C-26)をNeuraminidase(Nase)処理しマウスの門脈内に投与することにより、肝転移が促進される結果を得た。そこでNase処理したC-26をT抗原抗体(A78-G/A7)で処理し、T抗原の発現と肝転移との関係を調べた。BALB/cマウスにC-26(1×10^4)を門脈内投与し肝転移モデルを作成、3週間後に肝臓を摘出し転移結筋数を測定した。C-26を接種後3週の転移結筋数は、平均1.6±0.9個(n=8)であったのに対してNase処理C-26を接種すると平均6.4±3.9個(n=10)と増加を認めた(p<0.005)。Nase処理C-26をさらにA78-G/A7で反応させた群では、平均1.9±1.3個(n=9)の転移であり肝転移が抑制された。これに対し、マウスIgM myeloma proteinを用いたコントロール群では平均5.2±2.9個(n=10)で抑制されなかった。In vitroでNase処理の効果をみるために、Nase処理C-26と無処理C-26をA78-G/A7で反応させた後、二次抗体としてFITC標識抗マウスのヤギIgM(Goat F(ab')2Anti-Mouse IgM(μ))を用いてFACScanにより解析し、Nase処理後の細胞ではほぼ100%がA78-G/A7と反応し、Nase処理後のC-26ではCryptic T抗原が発現していることが確認された。今回の実験で腫瘍細胞表面のT抗原が肝転移と強く関っていることが示された。
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