1996 Fiscal Year Annual Research Report
臨床応用を目指した新しい人工気管の開発-in vivoにおける細胞外基質コーティングの気道上皮細胞増生に対する促進効果について
Project/Area Number |
08671513
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
馬場 雅行 千葉大学, 医学部・附属病院, 講師 (00143305)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯笹 俊彦 千葉大学, 医学部, 助手 (10272303)
斉藤 幸雄 千葉大学, 医学部・附属病院, 助手 (60261905)
山口 豊 千葉大学, 医学部, 教授 (80009448)
光永 伸一郎 千葉大学, 医学部・附属病院, 助手 (50272331)
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Keywords | 人工気管 / 細胞外基質 / コーティング / 気道上皮細胞増生 / in vivo |
Research Abstract |
typeIVコラーゲンにラミニン,フィブロネクチンの細胞接着蛋白質を加えるコーティングを行い、ヒト気管支片を縫着したporous typeのmesh型人工気管をNude rat皮下へ移植しヒト気管支上皮細胞の増生を検討してきたが以下の知見が得られた. 1.人工気管内腔面での正常ヒト気管支上皮細胞の増生 mesh型人工気管内腔面でも気管支組織片からのヒト気管支上皮細胞の増生が確認された.Donor1,3では気管支上皮細胞の増生が見られたが,Donor2では気管支上皮細胞の増生は認められなかった.A群B群に明らかな差は認められなかった. 2.移植8週間後の人工気管内腔面 移植8週間後に摘出した人工気管では,気管支組織片は壊死に陥ることなく生着していた.内腔全面に結合組織の浸入が認められ,人工気管はNude rat皮下と密に結合しており,皮下組織に包み込まれていた. 3.組織学的検討 組織学的に検討すると,軟骨組織はよく保たれており気管支上皮細胞が気管支片を越えて増生しているのが確認された.緻密な結合組織がMarlex meshのpore内へ浸入しており,組織親和性が充分なことが分かった. 以上より,Marlex meshで作製した人工気管をNude rat皮下へ移植するin vivoの検討においても,NHBECの増生がみられ人工気管内腔を被覆することが確認された.
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[Publications] 渋谷潔: "人工気管被覆を目的とした各種細胞外基質の正常ヒト気管(支)上皮細胞(NHBEC)の増生に対する効果についての検討" 日本呼吸器外科学会雑誌. 10(5). 26-33 (1996)
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[Publications] 馬場雅行: "悪性病変による中枢気道狭窄に対するNα : YAGレーザー照射およびステント留置療法" 第17回日本レーザー医学会大会大会論文集. (予定)(7月出版). (1997)