1997 Fiscal Year Annual Research Report
臨床応用を目指した新しい人工気管の開発-in vivoにおける細胞外基質コーティングの気管上皮細胞増生に対する促進効果についての検討
Project/Area Number |
08671513
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
馬場 雅行 千葉大学, 医学部付属病院, 講師 (00143305)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渋谷 潔 千葉大学, 医学部付属病院, 助手
野本 靖史 千葉大学, 医学部付属病院, 助手 (20218374)
飯笹 俊彦 千葉大学, 医学部, 助手 (10272303)
斎藤 幸雄 千葉大学, 医学部付属病院, 助手 (60261905)
藤澤 武彦 千葉大学, 医学部, 教授 (80110328)
|
Keywords | 人工臓器 / 気管 / 細胞外基質 / コーティング / in vitro / in vitro / 気管支上皮細胞 / ヒト(人間) |
Research Abstract |
本研究では臨床応用を目指した新しい人工気管を開発する目的で、in vitroおよびin vivoにて、これらの細胞外器質コーティングの効果を人工気管の素材として用いられるMarlex mesh上におけるNHBECの増生に対する促進の有無で検討した。本年度は主としてin vivo assayを行った。前年度に行ったMarlex mesh上でのNHBEDのexplant cultureの検討で、TypeIコラーゲンを厚くコーテイングした上にTypeIVコラーゲンおよびラミニン,フィブロネクチンの細胞接着蛋白質をコーテイングすることでNHBECの増生がTypeIコラーゲン単独のみに比較して促進されたことから,本年度はこの比較をin vivoで行う目的で,ヒト気管支片を縫着したporous typeのmesh型人工気管をNude rat皮下へ移植しヒト気管支上皮細胞のの増生を検討した。まず,移植8週後で緻密な結合組織がMarlex meshのpore内へ侵入しており、Meriex meshnの組織親和性が充分なことが判明した。またin virtoで認められたtypeIコラーゲンに加えるtypeIVコラーゲンおよびラミニン,フィブロネクチンのコーティングがtypeIコラーゲン単独のコーティングに比較してNHBECの増生を有無に促進する効果は明らかではなかったが、Mesh型人工気管内腔面においても気管支組織片からのヒト気管上皮細胞の増生が確認された(66.6%)。 以上、Marlex meshで作製した人工気管をNude rat皮下へ移植した場合、接触した気管上皮から速やかなNHBECの増生がみられ人工気管内腔を被覆することが確認され、人工気管の実用化の可能性が示唆された。
|