1996 Fiscal Year Annual Research Report
胎児・新生児の周産期適応に関する研究 特にアポト-レスと成長因子の関与について
Project/Area Number |
08671895
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
平松 祐司 岡山大学, 医学部・附属病院, 講師 (80218817)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河原 伸明 岡山大学, 医学部・附属病院, 医員
中田 高公 岡山大学, 医学部・附属病院, 医員
上村 茂仁 岡山大学, 医学部・附属病院, 助手 (90281154)
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Keywords | 糖代謝 / EGF / ポリアミン / ヘム代謝 |
Research Abstract |
胎児は分娩を境に体外生活に移りその環境は一瞬の内に非常に大きく変化する.このため,出生前より胎児はこの変化に適応するため,合目的的調整を行っている. これまでの研究により,以下のことが判明した. 1)胎児の主たるエネルギー源は糖代謝であるが,出生前には胎児は肝臓に多くのグリコーゲンを蓄積し,分娩から母乳栄養が確立するまでのエネルギー源として使用している. 2)母乳中には児の成長,発育に有益な多くの物質が含まれるが,その中で上皮成長因子(EGF)は母乳,特に初乳中に多く含まれている.EGFは膵臓に作用しインスリン分泌を促進し,インスリン/グルカゴンのモル比を上昇させ,糖代謝をanabolismの方向に偏移させることにより,出生直後の母乳栄養が確立するまでの児の発育を助けている. 3)EGFは,新生児消化管のalkaline phosphatase,treharase,γ-GTPなどの酵素を誘導し新生児発育に有意義な働きをしている. 4)ポリアミンは細胞増殖に必須の物質であるが,出生直前に胎児肝に蓄積し,出生後急減する.また,胎内発育遅延児ではその値は減少している.ポリアミン合成阻害剤であるDFMOを母体に投与すると,流産あるいは発育遅延を起こす.DFMOは妊娠母体には影響を与えないが,胎盤を通過することが証明されたため,胎児に直接影響を及ぼすものと考えられた. 5)胎児期に大きな変化を及ぼすヘム代謝の研究では,胎盤がヘム代謝に関与していることが示された.すなわち,ヘム分解系の律速酵素ヘムオキシゲナーゼ(HO) mRNAは胎盤において特異的な高値を示し,妊娠16-17日をピークとし,出産にむけ減少し,出生後は生後3日に軽度再上昇した.
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[Publications] H.Maenyama,Y.Hiramatsu,T.Kudo: "Effecte of eprdormal growth factor on placeutal aminoacid transport and regulation of eprdermal growth factor receptor expression of hepatecyte in rat" J.Peprimotal Medicine. 29. 213-220 (1996)