1996 Fiscal Year Annual Research Report
歯周組織発生過程および再生過程における細胞死に関する研究
Project/Area Number |
08672081
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
賀来 亨 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (60133253)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中出 修 北海道医療大学歯学部, 講師 (70188986)
安彦 善裕 北海道医療大学歯学部, 講師 (90260819)
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Keywords | 細胞死 / アポトーシス / 歯周組織 / 瘡腫の治癒 / 再生 |
Research Abstract |
口腔組織発生過程におけるアポトーシスを観察するために、TUNEL法および電子顕微鏡による観察を行い、同時にアポトーシス関連遺伝子であるc-fosとp21/waf-1の局在とを比較検討し以下に示す結果が得られた。 1.ラットの口腔組織発生過程をTUNEL法および電顕的に観察すると、口蓋癒合部、蕾状期から帽状期にかけての歯胚、上皮の落屑部、軟骨消失部、歯胚の発生過程などで、明らかなアポトーシスが観察された。 2.c-fosの局在は、上皮の角質層、歯胚の一部、口蓋軟骨およびメッケル軟骨周囲、odontoblast、一部の骨芽細胞などに観察され、p-21/waf-1の局在は上皮の有きょく層上部から顆粒細胞層、骨芽細胞、odontoblast,cementblastなどで観察された。これらことから、c-fos,p21/waf-1いずれも細胞の分化に関与しているが、c-fosがより終末分化に近いところすなわち、よりアポトーシスに近いところで関与していることが示唆された。 現在、同様の方法で歯周組織再生過程におけるアポトーシスの検索を行っている。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 荒井滋朗、安彦善裕、他: "エナメル上皮腫におけるBCL-2局在に関する研究" 日本口腔外科学会誌. 42. 797-801 (1996)
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[Publications] 安彦善裕、賀来亨: "アポトーシスと歯科医療" 歯界展望. 88. 915-925 (1996)
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[Publications] Abiko,Y.,Nishimura,et al: "Apoptosis in the reduced enamel epithelium just after tooth emergence in rats." Medical Electron Microscopy. 29. 84-89 (1996)
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[Publications] 菅野秀俊、安彦善裕、他: "口腔内の細胞、組織におけるアポトーシスに関する研究-特に、in vitroにおける生理的細胞死への観察-" 東日本歯学会誌. (印刷中). (1996)