1998 Fiscal Year Annual Research Report
高血圧自然発症ラットの血管平滑筋収縮におよぼす各種麻酔薬の直接作用に関する研究
Project/Area Number |
08672164
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
佐藤 雅仁 岩手医科大学, 歯学部, 講師 (60215845)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 望 岩手医科大学, 歯学部, 助手 (70285641)
城 茂治 岩手医科大学, 歯学部, 教授 (20154411)
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Keywords | 高血圧自然発症ラット / fura・2 / 細胞内カルシウムイオン / エピネフリン / プロプラノロール |
Research Abstract |
研究方法:16週齢WKYおよびSHRそれぞれより胸部大動脈血管平滑筋標本(WKY-ring or SHR-ring)を作成した。標本に蛍光カルシウム指示薬fura-2/AMを負荷した後以下の実験について収縮張力と蛍光強度比の変化を同じ測定した。蛍光強度比の変化を[Ca^<2+>]_iの変化の指標とした。まずすべての標本に60m MKClを投与しその際の収縮張カおよび[Ca^<2+>]_iの増加を基準値(100%)とした。その後1.WKY-ring、 SHR-ring各々に10^<-6>Mエピネフリンを投与、2.10^<-6>Mプロプラノロール投与後、10^<-6>Mエピネフリンを投与し、それにより生じた収縮張力および[Ca^<2+>]_iの変化を測定し基準値にたいする%評価を行った。結果:1.WKY-ringのエピネフリン刺激ー張力45.2%、[Ca^<2+>]_i増加50.5%、SHR-ringのエピネフリン刺激ー張力70.6%、[Ca^<2+>]_i増加47.3%、2.プロプラノロール負荷後のエピネフリン刺激。.WKY-ring-張力68.3%、[Ca^<2+>]_i増加54、9%、SHR-ring-張力69.9%、[Ca^<2+>]_i増加56.3%であった。考察:本実験は歯科用局所麻酔薬に血管収縮薬として添加されているエピネフリンが、正常者、高血圧患者、β-ブロッカー投与中の高血圧患者の循環動態にどのような影響を及ぼすかを解明する一助として行われた。今回の結果からは、1.ラット胸部大動脈平滑筋ではアドレナリン受容体数が比較的少ない。2.SHRではα作用に対する感受性が亢進している。3.βブロッカー投与によりWKYでは収縮蛋白の感受性が増加する。SHRではβ作用の[Ca^<2+>]i増加抑制作用が抑制されることなどが示唆された。
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