1997 Fiscal Year Annual Research Report
ファジィ推論を応用した顎口腔悪性腫瘍頸部リンパ節転移の画像診断システム
Project/Area Number |
08672352
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Research Institution | KAWASAKI MEDICAL SCHOOL |
Principal Investigator |
片山 佳之 川崎医科大学, 医学部, 助手 (90268623)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有田 清三朗 関西医科大学, 数学教室, 教授 (20098601)
細田 超 川崎医科大学, 医学部, 助教授 (20104804)
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Keywords | 頭頚部癌 / 頸部リンパ節転移 / CT画像診断 / ファジィ理論 / コンピュータ診断支援システム |
Research Abstract |
頭頚部癌における頸部リンパ節転移の診断ではCT画像診断は有用な診断法の一つであるが,造影CT画像診断において各観察項目の所見評価や診断過程は検者の主観に大きく左右されファジィ性が存在する. このようなCT画像の特徴と検者の主観的評価を生かした診断ロジックを構築し,頸部リンパ節転移のCT画像診断にファジィ推論を応用した画像診断支援システムを作製し検討した. 対象は頭頚部扁平上皮癌症例で,術前CTにて頸部リンパ節を認め,述後病理組織学的転移の有無が確定したもので,システムの構築に24例(転移14例,非転移10例),調整と検証に43例(転移26例,非転移17例)の計67例を用いた. CT画像上のリンパ節の観察項目として6項目を設定し,各観察項目の評価の計量化をファジィスケールを用いて行った.次いで各観察項目の所見を3〜4のカテゴリーに分類し,これを基に入力メンバーシップ関数を作成した.入力メンバーシップ関数により評価した所見を多変量解析を行い各項目の診断に対する重要性を求め,1項目または複数項目でIF THENルールによる出力メンバーシップ関数を作成した. 画像の所見評価は臨床経験年数の差によっても各々の観察項目の診断への重み付けやその印象は異なるが,本システムは様々な背景の検者においても一定の診断精度を得ることを目標としており,臨床経験年数の異なる複数の検者にて所見入力,評価を行い,システムの妥当性について検討した. その結果,3名の検者の経験診断における診断成績は,正診率では差はなかったが,感度,特異性では検者の主観に左右され,ばらつきを認め,経験診断の不安定が示された.それに対しファジィ診断成績は,感度,特異性,正診率のいずれも約90%と良好な成績を得,経験年数の異なる複数の検者においても安定した結果を示し,システムの設定は妥当であると考えられた.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 片山佳之: "ファジィ推論を応用した診断支援システムによる頸部リンパ節転移のCT画像診断" バイオメディカル・ファジィ・システム学会 第9回年次大会講演論文集. 34-35 (1996)
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[Publications] 片山佳之: "ファジィ推論を応用した頭頚部癌頸部リンパ節転移のCT画像診断支援システムーメンバーシップ関数の調整とシステムの再構築-" バイオメディカル・ファジィ・システム学会 第10回年次大会講演論文集. 61-62 (1997)
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[Publications] 片山佳之: "ファジィ推論を応用したCT画像診断支援システム-第4報:メンバーシップ関数の調整とシステムの再構築-" 日本ファジィ学会ファジィ システム シンポジウム 第13回講演論文集. 181-182 (1997)