1996 Fiscal Year Annual Research Report
小児の嗜好形成における食体験・指導効果の縦断的研究
Project/Area Number |
08672676
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
矢倉 紀子 鳥取大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (40116380)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南前 恵子 鳥取大学, 医療技術短期大学部・看護学科, 助手 (30252878)
笠置 綱清 鳥取大学, 医療技術短期大学部・看護学科, 教授 (40032338)
|
Keywords | 食塩 / 離乳食 / 幼児食 / 嗜好 / 給食 / 保育所 / 調理者 / 嗜好 |
Research Abstract |
未満児保育を行っている14施設と1歳児以上の幼児保育を行っている10施設の計24施設について、3日間陰膳方式で給食を収集し、1食あたりの塩分含有量を測定した。その結果を食事の進行度でみると、離乳期はその進行度と一定な関係はなく前期、中期、後期いずれも平均400mg前後であったが、1歳を境として急激にその含有量は増加し、1食あたり平均1000〜1900mgとなっていた。同様に幼児食に含まれる塩分量も、その進行度とは一定な関係は認められず、離乳食、幼児食とも施設間のばらつきが大きかった。なお、食事の進行段階は離乳期ではほとんどの施設が2ないし3段階に区分しており、幼児期では1〜3歳と4歳以上の2段階の区分の施設が多かった. 塩分含有量に関連する要因として調理者の資格・年齢・意識・味付け嗜好等との関連性を検討したが、有意な関係は認められなかった.唯一関連していたのは、幼児食において使用調味料の種類が多い群が塩分含有量が少なく、弱い相関関係(r=-0.476 p=0.05)が認められた. 家庭で養育されている乳児40名について、生後6ヵ月から3歳まで定期的に1日あたりの食塩摂取量の測定と保健指導を繰り返し、コントロール群との比較においてその指導効果を検討する計画であるが、本年度は6ヵ月、8ヵ月、11ヵ月まで追跡できた。月齢別の1日あたりの塩分摂取量はそれぞれ191土403mg、483士317mg、1409土1046mgと離乳後期で急騰傾向にあることと、個人差が大きいことが明かとなった。コントロール群については来年度実施する予定である。
|