1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
08680114
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
平井 富弘 大阪大学, 健康体育部, 助教授 (70020104)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 直亨 大阪大学, 健康体育部, 助手 (80273720)
岩橋 秀夫 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (50145926)
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Keywords | 運動負荷 / 過酸化脂質 / クロロゲン酸 / ラット / TBARS / SOD |
Research Abstract |
前年度は肥満者および運動選手を対象に自動車エルゴメータをによる運動負荷を与えマロンジアルデヒドと抗酸化物質である尿酸値との関係について測定を実施してきた。 本年度はラットを用い、運動による臓器内の過酸化脂質の変動について測定を実施した。そのひとつとして運動による脂質の過酸化がクロロゲン酸により抑えられるかどうかについて運動群(E)、コントロール群(C)、クロロゲン酸投与運動群(EC)、クロロゲン酸投与コントロール群(CC)の4群に群別し比較検討した。実験はCE群にたいしてクロロゲン酸を運動の24時間前と1時間前に、体重100gあたり30mmolを腹腔内に投与し、運動はトレッドミルを用いて傾斜15%、23m/分のスピードで30分間の走運動を与え、運動直後の臓器内のSOD(superoxide dismutase)およびチオバルビツール酸反応物質(TBARS)値を測定した。その結果、TBARS値は前脛骨筋、被覆筋においてコントロールと運動群との間に有意な差がなく、一方、クロロゲン酸を投与した両群において有意に低い値が認められた。心、肺、肝においても運動によってもTBARS値は同程度を示し、クロロゲン酸を投与した群においては有意な減少を示した。このことからクロロゲン酸の抗酸化作用が示唆された。また、臓器内のSODはそれぞれの群間に有意な差は認められなかった。 現在は10週齢と15週齢のラットを用い、加齢および運動トレーニングによる過酸化脂質の変動とクロロゲン酸、アスコルビンサン、GSH、GSSGなどの抗酸化の影響についても分析を進めている。
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