1997 Fiscal Year Annual Research Report
実践的な指導能力を育成する実習コースのモデル作成のための日本語教育実習授業の分析
Project/Area Number |
08680325
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Doshisha Women's College of Liberal Arts |
Principal Investigator |
丸山 啓介 同志社女子大学, 学芸学部・日本語日本文学科, 助教授 (60229614)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 俊之 同志社女子大学, 短期大学部, 専任講師 (60269769)
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Keywords | 日本語教員養成 / 日本語授業 / 授業分析 / 授業構造 / 日本語教授能力 / 実習指導 |
Research Abstract |
昨年度、pre-service教師とin-sevice教師の日本語指導の特性を比較検討するために、双方の教師の未習外国語授業をVTRに収録し、Wraggを用いて分析を行った。その結果、pre-service教師による日本語指導の特徴として、次のような点が明らかになった。 1.1つ1つの活動が長く単調である。 2.教師の1回1回の発話、板書が長い。 3.コーラスなど、学習者全体で行う活動が多い。 4.教師の発話や教師→学習者の活動が多く、学習者どうしの活動が少ない。 5.意味の説明を十分に行う前に、文型の練習に入ってしまう。 6.定着が十分になる前に次の活動に入り、しばらくしてまた同じ活動に戻る「逆戻り」現象が多い。 今年度は、これらの問題点をどのように解消すれぱよいかを考えるために、未習外国語授業を2回行い、その成長過程を観察した。また、実際の外国人日本語学習者を対象とした日本語教壇実習もその結果、以下のことがわかった。 ● 1、2は、2回目の未習外国語授業、日本語教壇実習ではほぼ問題なく、実習指導者が取り立てて指導する必要はあまりないと考えられる。 ● 3、4は、1回目の未習外国語授業と比べると、2回目の未習外国語授業、日本語教壇実習ではかなり改善が見られたが、現役教師と比較すると、まだ間題が残る。 ● 5、6は、2回目の未習外国語授業、目本語教壇実習でもあまり改善されているとは言えない。これには、2つの理由が考えられる。1つは、容易に習得できる技能ではないこと、もう1つは、実習生にとって、問題点があまり明確でないことである。 来年度は、3、4、5、6の技能を養成するには、どのように指導したらよいか、さらに、5、6の問題点について、実習生にいかにわかりやすく提示するかを考えたい。
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Research Products
(1 results)