1996 Fiscal Year Annual Research Report
空間自己相関法を用いた微動探査法の実用化に関する研究
Project/Area Number |
08680479
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
斎藤 徳美 岩手大学, 工学部, 教授 (20113855)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 英和 岩手大学, 工学部, 助手 (00250639)
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Keywords | 微動探査法 / 空間自己相関法 |
Research Abstract |
微動探査法は,微動をアレイで観測することにより,位相速度の分散現象を利用して地下S波速度構造を推定する方法である。この位相速度推定法には,周波数-波数回析(F-K)法と空間自己相関(SAC)法の2種類がある.F-K法はアレイ配置の自由度が大きい利点を持つため多くの実例が報告されているが,SAC法はアレイ配置の制限が大きいため,適用例は少ない.しかし,SAC法は同じサイズのアレイで地下深部まで構造推定が可能と考えられているため,実用化に成功すれば工学的には有効な手法となりうる.本研究の最終目的は,観測システムの構築と解析アルゴリズムの開発を目標としているが,観測機器の納期の都合上,実用上十分なシステムが構築できなかったため,今年度は従来の機器を使用し観測方法の改良を試みた. SAC法は微動を観測するための地震計配置が円形かつ均等配置でなければならない欠点を持つため,実用化が困難であると考えられていた.そこで,アレイ配置の条件を緩和する目的のため,岩手大学構内において円形アレイを用いた微動観測を実施した.本観測の目的は,(1)円周上に3点から8点の地震計を均等配置したアレイを展開し,地震計個数による位相速度推定精度の影響と,(2)前述のアレイから地震計を抜くことにより,非均等配置のアレイの場合の位相速度推定精度の影響を検討することである. 観測・解析の結果 (1) アレイが均等配置の場合,地震計個数は円周上に3台あれば十分な精度の位相速度を得ることが可能である. (2) アレイが非均等配置の場合,円周上の地震計個数が減少するにつれ位相速度の誤差は増大するが,5%程度の誤差を認可する場合,円周上の地震計個数は3台で十分である。 (3) アレイが非均等配置の場合,均等配置に近い方が位相速度推定の精度がよい.
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