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1996 Fiscal Year Annual Research Report

マウス神経冠細胞移動パターンの3次元画像解析-細胞外基質分子の役割

Research Project

Project/Area Number 08680791
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

伊藤 一男  大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (00193475)

Keywordsマウス神経冠細胞 / 移動パターン / 3次元画像解析 / 細胞外基質分子
Research Abstract

本年度は、マウス胴部(前肢芽・後肢芽部域)神経冠細胞の移動パターンの3次元画像解析を行ったばかりでなく移動パターン形成における細胞外基質分子の役割を多重免疫染色法により解析した。その結果、以下の事が判明した。
(1)マウス胴部神経冠細胞は、鳥類等でも報告されている通り、それぞれの硬節の前部に偏った移動経路を通り腹部方向に移動した。しかし、3次元画像解析法による詳細な解析の結果、硬節前部においても移動様式の異なる領域が存在する事が判明した。その結果、一つの硬節中に移動様式の異なる3つの領域が存在した。
(2)硬節中に観察される移動様式の異なる領域のそれぞれの大きさは、神経冠細胞の移動期を通じて規則的に変化する事が判明した。移動様式の異なる領域の存在及びそれらの大きさの規則的変化が、マウス個体内での神経冠派生分化細胞種の規則正しい空間的配置を構築する上にきわめて重要である事が示唆された。
(3)(1)、(2)に述べたマウス胴部神経冠細胞の移動パターン形成にコンドロイチン硫酸が重要な役割を果たす事が判明した。神経冠細胞の移動期においてコンドロイリン硫酸の硬節内分布は規則的変化を示し、この変化は神経冠細胞の移動パターンに密接に関連していた。すなわちコンドロイチン硫酸は、神経冠細胞の移動経路を制限する事によって、その移動パターン形成に寄与する事が示唆された。
(4)従来の研究において、神経冠細胞移動におけるテネイシンの役割については明確な見解が得られていなかった。テネイシンノックアウトマウスを用いた本研究の結果は、マウス胴部神経冠細胞の移動パターン形成におけるこの細胞外基質分子の直接関与は少ない事を示した。しかし、テネイシンの発現時期および発現部位の特異性から、テネイシンが移動経路の閉鎖を調節する可能性が示唆された。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 久保田幸彦: "New monoclonal antibody (4E9R) identifies mouse neural crest cells" Developmental Dynamics. 206. 368-378 (1996)

URL: 

Published: 1999-03-08   Modified: 2016-04-21  

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