1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09041015
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
夫馬 進 京都大学, 大学院・文学研究科, 教授 (10093303)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩井 茂樹 京都大学, 人文科学研究所, 助教授 (40167276)
壇上 寛 京都女子大学, 文学部, 教授 (60163721)
木田 知生 龍谷大学, 文学部, 教授 (20153140)
谷井 俊仁 三重大学, 人文学部, 助教授 (00242470)
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Keywords | 明清時代 / 中国 / 档案(文書) / 地方行政制度 / 裁判制度 / 訴訟 |
Research Abstract |
本年度は主に以下の研究を行った。 1) 上海市档案館、上海図書館、中国第一歴史档案館、遼寧省档案館、蘇州市図書館等において引き続き中国明清地方档案の調査収集を行い、多くの新資料を得た。 2) 本研究の最終年度にあたるため、研究成果報告書を作成し、新たな知見を公表した。収録した論文のテーマは以下のとおりである。「朝鮮王朝編『吏文』収載の「榜文」にみる明初の対外政策」・「透過明初徽州―椿訟案窺探三家庭的内部結構及其相互関係」・「「嘉靖四十一年浙江厳州府遂安県十八都下―図賦役黄冊残本」考」・「做招から叙供へ-明清時代における審理記録の形式-」・「清朝期交代秘本小考」・「清代捐納制度論考-報捐を中心に-」・「太湖庁档案所見洞庭商人的活動;附南京博物院蔵太湖庁档案」・「清代蘇州普済堂の碑刻と公牘コピーファイル-あわせて善堂の強権的性格について-」・「武進県「實徴堂簿」と田賦徴収機構」・「呉県・太湖庁の経造」「私人の保証とパブリックな救済-上海仁済善堂の恤〓をめぐって-」。 新しく得た明清档案およびその関係史料により(1)明清時代中国の地方行政制度と文書整理のあり方、(2)訴訟の実際と取り調べの過程、(3)档案に現れた裁判制度、(4)档案に現れた商人(とくに太湖洞庭商人)の活動、(5)善堂における文書整理と善堂の強権的性格、(6)中国近代における慈善事業の実際、(7)黄册から見た明代戸籍制度などを明らかにしえた。
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Research Products
(13 results)
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[Publications] 岩井茂樹: "清代の版図順荘法とその周辺"東方学報. 72. (2000)
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[Publications] 壇上 寛: "明初の対日外交と林賢事件"史窓. 57. (2000)
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[Publications] 谷井俊仁: "大清律輯註考釈(二)"人文論叢. 17. (2000)
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[Publications] 谷井陽子: "明律運用の統一過程"東洋史研究. 58・2. (1999)
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[Publications] 高嶋 航: "清代の賦役全書"東方学報. 72. (2000)
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[Publications] 陳高華: "元代的天妃崇拝"元史論叢. 7. (1999)
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[Publications] 陳 高華: "関干朱元璋文的整理問題"明清論叢. 1. (1999)
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[Publications] 范 金民: "清代徽州商幇的慈善施設ー以江南為中心"中国史研究. 4. (1999)
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[Publications] 范 金民: "清代江南会館公所的性質"清史研究. 2. (1999)
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[Publications] 范 金民: "東林党人的経済主張及其在江南的実践"東林党興薛福成研究集. (1999)
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[Publications] 夫馬 進: "増訂使琉球録解題及び研究"榕樹書林. (1999)
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[Publications] 陳高 華(共著): "中国古代経済史・元代巻"経済日報出版社. (2000)
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[Publications] 高綱(小浜)正子: "近代上海の公共性と国家"研文出版. (2000)