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1998 Fiscal Year Annual Research Report

森林火災が北方ユーラシアの生物圏・凍土圏の生物多様性と炭素循環に与える影響の研究

Research Project

Project/Area Number 09041140
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

高橋 邦秀  北海道大学, 農学部, 教授 (80281707)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 澁谷 正人  北海道大学, 農学部, 講師 (10226194)
福山 研二  森林総合研究所, 北海道支所, 研究室室長
福田 正巳  北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (70002160)
矢島 崇  北海道大学, 農学部, 助教授 (90142702)
波多野 隆介  北海道大学, 農学部, 教授 (40156344)
Keywords北方ユーラシア / 森林火災 / カラマツ林 / 土壌呼吸 / 土壌動物 / 土壌微生物
Research Abstract

昨年に続き、ヤクーツク郊外で火災後25年経ったカラマツ林の林分バイオマスを推定した。また、北海道京極町のカラマツ人工林で同様の樹高のサンプル木9本を選定して地上部器官量を測定し、シベリア永久凍土地帯のカラマツとの比較を行った。火災後25年目のカラマツ林は平均樹高4.7m、胸高直径3.1cm、10000本/haの高密度林分であり、火災後数年で一斉更新したと考えられる。平均直径成長は1.5mm/年と北海道の約1/6で、非常に成長が遅い。シベリアのカラマツの個体あたりの器官量は枝葉への配分が少なく幹へ約8割が配分されており、厳しい環境条件以外に、同化器官の少ないことが成長量を少なくしている一因と考えられる。しかし、林分バイオマスは12.5トン/haで北海道のカラマツ林と同様の値となっている。
火災履歴の異なるカラマツ林5地点において、植物の根呼吸と微生物呼吸から構成されている土壌呼吸について検討した。火災を受けていない地点と比較して、カラマツが焼失した地点では、土壌の微生物呼吸が高かった。その理由として、土壌への日射の増加による地温の上昇と鉱質土壌への有機物の供給が考えられた。しかしながら、カラマツが焼失した地点では、土壌呼吸の著しい低下が認められた。その理由として、樹木の根および根呼吸の減少が考えられた。このように、森林火災は土壌植物系の炭素循環に大きな影響を与えていた。微生物呼吸に貢献する菌類は7種が採取・同定された。この中には、シベリア永久凍土地帯で初めて発見されたと思われるツチクラゲが含まれている。トビムシ類は火災直後ではそれほど減少せず、5年目では減少していた。25年たつと再び増加していた。

URL: 

Published: 1999-12-13   Modified: 2016-04-21  

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