1997 Fiscal Year Annual Research Report
日本と北米、北欧等に生息するアツモリソウ属の生態調査と増殖技術の確立
Project/Area Number |
09041141
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Research Category |
Grant-in-Aid for international Scientific Research
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Section | Field Research |
Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
谷口 弘一 北海道教育大学, 教育学部・附属教育実践研究指導センター, 教授 (60002771)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
庄司 太郎 国際基督教大学, 名誉教授
三浦 清 北海道大学, 農学部, 助教授 (50001459)
平塚 保之 アルバータ州立大学, 教授
水上 広志 ウエイン州立大学, 教授
勝見 允行 国際基督教大学, 教授 (10052242)
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Keywords | アツモリソウ / レディススリッパー / 種子培養 / 北米のアツモリソウ / 幼苗開花 / レブンアツモリソウ |
Research Abstract |
6月15日から28日まで5名(協力者2名を含む)で、カナダ、プリンスエドワード、ハリファクス、アメリカ五大湖周辺の生態調査を行った。ここではYellow Lady's Slipper、 Pink Lady's Slipper、Pinkの白花タイプ、Ram head Lady's Slipper、同白花タイプShowy Lady's Slipperの生態調査を行った。生態調査とは、土壌ph測定、被度調査、1m^2区内の株数と各個体の測定(背丈、葉数、葉の巾と長さ、花の大きさ)を、各観察地点で数カ所行い、累計調査地点は30ヶ所におよんだ。 これらの地点から各種別に葉を採取し、系統性を見るためのDNA解析を行った。DNA解析は、礼文島の4系統についてはサンプル数が少なかったので、平成10年度追加分析を行わなくては結果がでない。北米のものはYellow Lady's Slipperは3〜4系統見られるが、これも本年度の課題である。 国内では6月上旬、レブンアツモリソウの人工受粉を行い、11月に種子培養を試みたが、発芽は見られなかった。3年前に一度成功しているが、その後うまくいかない。礼文島では人工受粉種子形成後10年で、幼苗が開花するという結果を得た。レブンアツモリソウ生態調査、保護活動を行ってから15年目の成果である。これは種子の成熟度によるものと考える。 3月13日〜22日まで谷口、水上でウエイン大学、セントルイス植物園、シカゴ大学を訪問し、標本調査や研究者と打合せを行い、米国の分布種について完全な資料を得た。これによって平成10年度の調査地点、調査予定日の設定が十分に行うことができた。平成10年度は北米、スエ-デン、イギリス、スイス、オランダの調査を行う予定である。
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