1997 Fiscal Year Annual Research Report
摂動論における高次補正の自動計算と高エネルギー実験解析への応用
Project/Area Number |
09044359
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
清水 韶光 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (20011744)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 潔 工学院大学, 工学部, 教授 (50152707)
栗原 良将 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (50195559)
藤本 順平 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (90202291)
石川 正 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (90184481)
川端 節彌 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (40152996)
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Keywords | 素粒子の標準模型 / 摂動輪の自動計算 / 電子・陽電子衝突 / Wボソン / 1ループ高次補正 / 超対称性理論 / イベント・ジェネレータ / 非線形ゲージ |
Research Abstract |
現代の素粒子理論によれば、物質の基本はレプトンとクォークであり、これらは、光子、重いベクター粒子、グルオンなどを介在して相互作用しさまざまな素粒子反応が引き起こされる。その力学は標準理論によって記述されるが、理論を実験によって検証するためには観測される反応の確率を計算しなければならない。しかし、摂動論に基づくこの種の計算は複雑を極め、人力で行うのは困難になってきている。LEP-2実験では、Wボソンという重いベクター粒子の生成が行われているが、1ループと呼ばれる高次補正からの寄与も含めた確率が必要になってきている。このための自動計算システムを開発した。最初の例として、電子・陽電子からWボソン、ミユ-オンおよびニュートリノという2体から3体への反応を1ループを含めて計算した。その結果、それまでの近似的な計算では不十分だったことが明らかになった。これは、われわれのグループだけが出来る計算で、世界で初めての結果である。現在、さらに4体の終状態の計算にまで拡張しているところである。ところで、標準理論はいまだ究極の理論ではなく、それを越えるものとして超対称性理論が考えられており、実験では、予言されている超対称性粒子の探索が続けられている。この理論では、関与する粒子や相互作用の種類がさらに増えるため、反応確率を求めるための自動計算システムを開発した。これに基づいて、実験のデータ解析で必要なイベント・ジェネレータを公開した。また、この種のシステムでは、計算が正しく行われているかどうかの検算が絶対的に不可避である。そのために、フランスの研究者と協力して非線形ゲージと呼ばれる特殊な理論的仕組みをシステムに導入し、検算の能力を格段に改良した。以上が今年度の実績である。
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Research Products
(14 results)
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[Publications] J.Fujimoto: "Automatic computation of radiative corrections" Acta Physica Polonica. B28. 945-958 (1997)
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[Publications] J.Fujimoto: "grc4f vl.1:a four-fermion event generator for e^+e^- collisions" Comput.Phys.Commun.100. 128-156 (1997)
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[Publications] J.Fujimoto: "Automation of loop amplitudes in numerical approach" Nucl.Instr.Meth.in Phys.Resear.A389. 301-304 (1997)
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[Publications] T.Munehisa: "GGPS:a two-photon event generator based on parton shower method" Comput.Phys.Commun.106. 139-156 (1997)
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[Publications] J.Fujimoto: "Automatic calculation of complete O(α)corrections to e^+e^-→W^+μν^^-^μ" Proc.of 32nd Rencontres de Moriond. 127-130 (1997)
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[Publications] F.Yuasa: "PVM-GRACE" Nucl.Instr.Meth.in Phys.Resear.A389. 77-80 (1997)
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[Publications] H.Tanaka: "The GRACE system for the minimal supersymmetric standard model" Nucl.Instr.Meth.in Phys.Resear.A389. 295-298 (1997)
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[Publications] F.Yuasa: "e^-e^+→bb^^-ud^^-μ ^^-ν^^-_μ with a tt^^- production" Phys.Lett.B414. 178-186 (1997)
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[Publications] M.Kuroda: "A simple approximation of the one loop corrected cross-section for e^+e^-→W^+W^- at LEP-2" Phys.Lett.B409. 405-471 (1997)
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[Publications] T.Kon: "Possible excess in charged current events with high Q^2 at HERA from stop and sbottom production" Mod.Phys.Lett.A12. 3143-3152 (1997)
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[Publications] T.Kon: "Stops in R parity breaking model for igh-Q^2 events at HERA" Phys.Lett.B409. 265-270 (1997)
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[Publications] J.Fujimoto: "Susy23 v2.0:an event generator for supersymmetric processes at e^+e^- colleders" Comput.Phys.Commun.(掲載決定).
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[Publications] M.Dubinin: "Polarization asymmetry and the Higgs boson production mechanisms" Int.J.Mod.Phys.(掲載決定).
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[Publications] T.Ishikawa: "Four quark final state in W-pair production:Case of singnal and background" Zeit.Phys.C. (掲載決定).