1999 Fiscal Year Annual Research Report
環太平洋へき地における遠隔教育システムに関する研究
Project/Area Number |
09045002
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
門脇 正俊 北海道教育大学, 教育学部・岩見沢校, 教授 (40002761)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小山内 洸 北海道教育大学, 教育学部・釧路校, 教授 (40107230)
玉井 康之 北海道教育大学, 教育学部・釧路校, 助教授 (60227262)
杵淵 信 北海道教育大学, 教育学部・札幌校, 助教授 (30261366)
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Keywords | ANKN(Alaska Native Knowledge Network) / IDEA(アラスカ遠隔家庭内学校) / CS.DE(ケアンズ遠隔教育学校) / 双方向オーディオカンファランス / RATEP(へき地教師教育プログラム) / アラスカ州 / マガダン州 / クウィンズランド州 |
Research Abstract |
当初の計画では、ロシアからの招聘1名、アラスカとオーストラリアヘの派遣各1名を予定していたが、極北東ロシア・マガダン国際教育大学招聘予定者の都合(博士論文作成審査の遅れ)により、結局、来日が困難となり(代わりにレポート送付)、2名派遣の希望の強かったアラスカ調査を2名派遣とした。アラスカでは、ヘき地学校教師を主対象としたアラスカ大学大学院遠隔教育の実態と設立間もなく急速に生徒数が増加しつつあるアラスカ遠隔家庭内学校の現状を調査した。オーストラリア・クウィンズランド州では、遠隔地に点在する在宅農家子弟等を対象とするケアンズ遠隔教育学校やジェームズクック大学での教師教育カリキュラム等について調査した。ヘき地教育としての遠隔教育が、不登校者を含む多様な役割も果たしつつある。また、国内の国立メディア教育開発センターや今春新設予定のバーチャルユニバーシティ(人間総合科学大学)、文部省へき地学校マルチメディア活用方法研究開発校の幌延町問寒別小中学校等を視察調査し、研究の参考とした。 本年度は3年計画の最終年度であり、6月の日本比較教育学会研究大会(東北大学)で、それまでの研究成果を「環太平洋へき地の教育と遠隔教育」と題して報告し、また、平成12年3月の北海道教育学会研究大会(北海道大学)で「環太平洋へき地の学校と大学を結ぶ教育改革-マルチメディア、遠隔教育システムの意義と課題を考える-」と題したシンポジウムを、本プロジェクトメンバーを中心に企画・運営し、本年度の調査研究の成果を報告したが、シンポジウム内容は北海道教育学会紀要に収録される予定である。3年間の研究成果を別記報告書にまとめたが、2冊を予定していた報告書が費用等の関係で1冊となった。本研究を通じて、日米露豪4国の北部に位置する4大学のへき地教育研究の協力の重要性を痛感すると同時に、それらの大学でのへき地を見据えた諸活動に敬服している。
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