1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09045077
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
天笠 光雄 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (00014332)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 英治 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (20221541)
岩城 博 東京医科歯科大学, 歯学部, 講師 (70107308)
吉増 秀實 東京医科歯科大学, 歯学部, 助教授 (70137933)
高木 実 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (30014012)
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Keywords | 口腔白板症 / 前癌病変 / 悪性潜在能 / high risk group / 臨床型 / 上皮性異形成 |
Research Abstract |
白板症は口腔粘膜の代表的な前癌病変とされ 5〜10%の悪性化率が報告されている。口腔白板症の発生部位、臨床像、病理組織像、発生誘因などを悪性化との関連でとらえ、日本とデンマークとで比較し、高い悪性潜在能をもつグループ(high risk group)を明確にすることが本研究の目的である。前回コペンハーゲンで開催された合同会議において合意のうえ作成した共通の調査用プロトコール 『口腔白板症プロトコール』をもとに、当科における白板症症例の分析を行った。1995〜1998年の4年間に臨床的・病理組織学的に白板症と診断された97例のうち男性は60例、女性は37例で、受診時の年齢は28〜76歳、平均56.3歳であった。主訴、初発症状ともに 『色の変化』を訴えた患者が最も多く70%をこえていた。発生部位別には歯肉が48例、49.5%(下顎歯肉31例、上顎歯肉17例)と約半数を占め、舌17例、17.5%がこれに次いだ。口腔内に多発性に白板症の生じた症例も12例みられた。大きさは2cm以下が62例、63.9%あり、4cmを越える大きなものは3例のみであった。臨症型は白斑型86例、88.7%、紅斑混在型11例、11.3%で、病理組織学的な上皮性異形成の程度は異形成軽度以下のもの80例、82.5%、中等度以上のもの17例、17.5%であった。悪性潜在能が高いとされる異形成高度の4例の臨床型はいずれも紅斑混在型であった。喫煙者は男性30例、女性7例で、このうち男性の2例はパイプの愛好者であった。1日の喫煙量が20本をこえる症例も10例みられた。治療は全切除が73例に施され、創の被覆には13例に人工真皮が用いられた。3例で白板症の再発が認めら札 1例で悪性化が確認された。 東京で開催される第2回合同会議ではこのデータをコペンハーゲン大学のデータと対比させ、両国の共通点、相違点を明確にする。
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