1998 Fiscal Year Annual Research Report
歯髄細胞に生理活性を持つ機能性接着修復材料の開発のための総合的研究
Project/Area Number |
09045078
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
岩久 正明 新潟大学, 歯学部, 教授 (70013927)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
GOODIS Harol カリフォルニア大学, サンフランシスコ校・歯学部, 教授
MARSHALL Sal カリフォルニア大学, サンフランシスコ校・歯学部, 教授
吉羽 邦彦 新潟大学, 歯学部・附属病院, 助手 (30220718)
子田 晃一 新潟大学, 歯学部, 助教授 (90018755)
星野 悦郎 新潟大学, 歯学部, 教授 (90124619)
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Keywords | 機能性材料 / 接着性修復材料 / 歯髄細胞 / 生体親和性 / 生理活性 |
Research Abstract |
本年度は、新潟大学に於いては、、第一に材料の研究の分野では修復後の細菌感染による2次う蝕の発生を予防する材料の検討のために、各種フッ素徐放性材料の歯質耐酸性強化の効果を調べると共に、従来の製品より一層長期に渡ってフッ素徐放が行われ、効果が持続される新しい方法について研究を行い、優れた成果が得られた。 第二に、う蝕の病態をより詳細に明らかにして有効な処置を検討するために、まずう蝕患部に多く在存する細菌に対して、DNAレベルでの分析を行い、菌種から属に至る分類を可能にし、今後それらの作用についての研究の発展が期待される。 第三に、それらの菌に有効な薬剤の検討をすすめ、バイオフィルムがその効果をさまたげる重要な因子であることも明らかにした。 第四に、う蝕の治療に際して、歯髄の効果的治療を促進するために、歯髄細胞から象牙芽細胞への分化のメカニズムを知る基礎的な研究として、同様なメカニズムが想起される、マウスの歯の発生過程における歯胚を調べ、ラミニン-5とインテグリンの発現と局在の研究等を行い大きな成果が得られた。 その他、各種の研究を継続中である。 一方、カリフォルニア大学サンフランシスコ校では、基礎的な研究として断層X線顕微鏡(XTM)あるいは原子間顕微鏡(AFM)などを用いて、う蝕象牙質の微細構造的観察等を継続しており、本年度は、Prof,Harold E.Goodisが来日して、両校の研究の成果や今後の研究の分担、発展についての検討評価を行った。 また、新潟大学の吉羽はバンクーバーにおける国際歯科研究学会に於いて、その研究の一部を発表した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Nagako Yoshiba et al: "Expression and localization of laminin-5 subunits in the mouse incisor" Cell and Tissue Research. 292巻. 143-149 (1998)
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[Publications] Kunihiko Yoshiba et al: "Expression and localization of laminin-5 subunits during mouse tooth development" Developmental Dynamics. 211巻. 164-176 (1998)
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[Publications] Nagako Yoshiba et al: "Immunohistochemical Localization of Class II Antingens and Nerve Fibers in Human carious Teeth: HLA-DR Immunoreactivity in Schwann Cells" Arch.Histol.Cyto.61巻. 343-352 (1998)
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[Publications] 韓 臨麟 et al: "接着性コンポジットレジンにおけるフッ素含有フィラー配合ボンディング材に関する研究-フッ素徐放性,歯質への取り込みおよびその歯質耐酸性に及ぼす影響-" 日歯保存誌. 41巻. 690-697 (1998)