1999 Fiscal Year Annual Research Report
有機化学新現象-多元素協同作用に基づく炭素共有結合形成の新機軸-
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09238104
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
村井 真二 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00029050)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 栄一 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (00134809)
吉田 潤一 京都大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30127170)
安田 源 広島大学, 工学部, 教授 (00028200)
櫻井 英樹 東京理科大学, 理工学部, 教授 (70025873)
山本 明夫 早稲田大学, 理工学研究科, 教授 (30016711)
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Keywords | 有機合成 / 新化学現象 / 新反応 / 共有結合 / 単一金属 / 反応メディア / 新理論 / 触媒設計 |
Research Abstract |
本領域は次世紀の有機合成の新たな背骨となるべき新化学現象・新反応の発見開拓を目指すものである。主要目標は、炭素原子と、炭素、窒素、酸素、水素をはじめとする諸元素との間の、共有結合の切断、組み替えに関する根源的な新知見の開拓である。偶然性の高い発見を目指すアプローチと合理設計に基づくアプローチを両極とし、好奇心を駆動力とする研究と目標を駆動力とする研究の両者を進めている。 本領域では、まず、単一金属中心における結合の切断・形成を軸とする新反応の開発を、金属有機化学の広大な未踏領域での重要課題としてとりあげ、ついで、組み合わせの多様さから新現象開拓の蓋然性が高い課題として、多元素が協同的に作用する反応系の開拓をはかった。さらに、反応の分子環境としての反応剤、反応場、反応媒体、反応手段などを、反応メディアという観点から研究を行った。加えて、反応現象の背後の法則性の発見、新概念、新理論の開発、完全合理設計などの理論的アプローチを推進した。 領域全体計画のスムーズな遂行のために本年度は2回の合同会議および総括班会議(9月24〜25日(札幌)、1月28〜29日(大阪))を開催し、研究成果の報告を行った。 本研究は順調に進展と大きな展開があり、年度途中で有機物質の高効率的変換のための触媒設計指針が形成された。これに伴い、この設計指針の妥当性を実証するために、極めて多種にわたる多数の反応を行うことが必要となり、これを4つの計画班の班長で分担して行った。 全体として、本年度は計画通り順調に研究が進展してるといえる。
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[Publications] N. Chatani, Y. Ie, F. Kakiuchi, S. Murai: "Ru3(CO)12-Catalyzed Decarbonylative Cleavage of a C-C Bond of Alkyl Phenyl Ketones"J. Am. Chem. Soc.. 121. 8645-8646 (1999)
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[Publications] F. Kakiuchi, M. Sonoda, T. Tsujimoto, N. Chatani, S. Murai: "The Ruthenium-Catalyzed Addition of C-H Bonds in Aromatic Nitriles to Olefins"Chem. Lett.. 1083-1084 (1999)
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[Publications] H. Yasuda, N. Kitamura, M. Tanabe, H. Shirahama: "Synthesis and Physical Properties of novel opticall Active Poly(ester-carbonate)s by Copolymerization of Substituted Trimethylene Carbonates with ε-Caprolactone and Their Biodegradable Behavior"Macromolecules. 32. 6047-6057 (1999)
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[Publications] J. Yoshida, S. Suga, S. Suzuki, N. Kinomura, A. Yamamoto, K. Fujiwara: "Direct Oxidative Carbon-Carbon Bond Formation Using the "Cation Pool" Method. 1. Generation of Iminium Cation Pools and Their Reaction with Carbon Nucleophiles"J. Am. Chem. Soc.. 121. 9546-9549 (1999)
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[Publications] E. Nakamura, M. Yamanaka: "Ligand Transfer Selectivity in Conjugate Addition of Mixed Organocuprate Bearing a Dummy Lignad"J. Am. Chem. Soc.. 121. 8941-8942 (1999)
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[Publications] A. Hirai, M. Nakamura, E. Nakamura: "Density Functional Studies on Gaudemar/Normant Coupling between Allylzinc and Vinyl Grignard Reagent"J. Am. Chem. Soc.. 121. 8665-8666 (1999)