1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09246104
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
大島 隆義 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00134651)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
住吉 孝行 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教授 (30154628)
高橋 保 大坂市立大学, 理学部, 教授 (20047137)
宮林 謙吉 奈良女子大学, 理学部, 助手 (40273833)
野口 誠之 奈良女子大学, 理学部, 教授 (90093559)
鈴木 史郎 名古屋大学, 大学院・理学研究所, 助教授 (50089851)
|
Keywords | CP非保存 / 粒子反粒子 / Fine-mesh multi-anode photon-tube / B中間子 / Focussing DIRC / Aerogel Cerenkov / Gas Cerenkov |
Research Abstract |
(1)Bファクトリーのデータ解析準備と収集データからの物理成果の抽出のため、解析法の検討やバックグランドの評価など詳細なシミュレーション作業、解析資源の開発を進めている。特に、タウ・レプトン対生成の測定を通して、レプトンのT/CP不変性を0.001の精度で検証できることが判明した(研究発表参照)。これは、レプトンの不変性に関するはじめての高精度測定となり、標準理論を越える物理検索を可能とする。 (2)Bファクトリーの検出器アップグレード、特に、高エネルギー粒子の識別能力向上をめざし、測定器開発研究(DIRC,Aerogel RICH,Gas Cerenkov)を課題とする。焦点は、磁場中で稼動する高効率なposition sensitive、かつsingle photon検出可能なdetectorの開発である。特注Fine-Mesh Multi-anode Photo-tube、APD読み出しHybrid Photon Detectorの発注のため、企業と技術検討・設計を行った。H9年度末頃に納品となる。また、DIRCに関しては、検出器部の工学的特性を把握すべく軌道計算を進め、原理的には4GeV/cのpion/kaonを3σで分離可能なことを確認した。しかし、実用化にはさらなる工夫が必要で検討作業を進めている。一方、試作器と既成品photo-tubeでのテストも行っている。開発環境の整備のため、単色光源光学系装置を名古屋大学に設置し共同に利用ができる体制を作った。粒子識別の観点からエアロゲル・チェレンコフカウンターの出力信号をビームテストで測定・確認した。ガスチェレンコフに関しては、単色光源と耐圧容器システムを作製しフッ化硫黄ガス(16.6気圧)の透過性を測定し、高い透過率を確認した。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] T.Ohshima: "Examination of T/CP Invariance in the e^+e^-→τ^+τ^-Reaction" PROGRESS OF THEORETICAL PHYSICS. Vol.99 NO.3(3月掲載). (1998)
-
[Publications] T.Ohshima: "A Simple Wire-Tension Mesurement System" Japanese Journal of Applied Physics,Part I. Vol.37 No.4(掲載予定). (1998)