2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09278101
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
渡辺 公綱 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (00134502)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 成男 日本医科大学, 老人病研究所, 教授 (00125832)
井上 丹 京都大学, 大学院・生命科学研究科, 教授 (40114855)
中村 義一 東京大学, 医科学研究所, 教授 (40114590)
志村 令郎 生物分子工学研究所, 所長(研究職)
嶋本 伸雄 国立遺伝学研究所, 構造遺伝学研究センター, 教授 (20127658)
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Keywords | 触媒機能 / 情報機能 / 高次機能 / リボザイム / 翻訳因子 / スプライシング / ミトコンドリア / tRNA |
Research Abstract |
本特定領域研究(A)の目標は、最近急速に明らかにされつつあるRNAの触媒機能や高次の情報発現調節機能などの分子機構の解明、新規反応を触媒するリボザイムの探索と人為的創製、などからRNA動的機能を体系化し、その生命現象における分子基盤を確立することである。これに基づいてRNAがかかわる発生、分化、疾病など高次生命現象の分子機構を追求し、さらに機能未知の多くのRNA機能を解明する。これと並行してRNA動的機能の新しい解析法を開発する。 このために総括班のもとに3研究班1特別チームを組織した。「RNA触媒機能」班は、スプライシング反応可能なグループIイントロンの最小触媒領域の同定とそれに基づいたミニマルリボザイムの発現、配列認識とRNA鎖切断という別個の機能部位を備えた2量体ハンマーヘッドリボザイム(マキシザイム)の構築とヘリケースを結合した複合体の細胞内活性発現などに成功し、日本独自の成果としてリボザイムの基礎と応用に新たな道を開いた。しかし構造的な研究では欧米のグループに先行された。「RNA情報機能」班は「翻訳因子によるtRNA分子擬態」の発見という世界的に高く評価される成果をあげ、リボソームにおける翻訳反応の基盤原理解明への道を開いた。蛋白質によるRNA認識の構造解析では、スプライシング過程でのsxl蛋白質の1本鎖RNA認識機構のNMR解析やアミノアシルtRNAシンテターゼによるtRNA認識のX線構造解析などで顕著な成果を挙げた。「RNA高次機能」班では疾病発症や老化の機構解明に有力なミトコンドリア遺伝子導入マウスの作成という大きな成果を得た。またミトコンドリア脳筋症がtRNAアンチコドンのタウリン側鎖の修飾欠損に起因することを見出した。tmRNAの機能構造の解明に関しても大きな進歩があった。研究はおおむね順調に進展し、目標達成度は〜75%と評価している。本特定領域の実施期間中に、本研究グループを母体として日本RNA学会を創立し、我が国におけるRNA研究の支援体制を固めることができた。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Ikawa, Y., Shiraishi, H., Inoue, T: "Minimal cat alytic domain of a group I. self-splicing imtron RNA"Nature structural biology. 7. 1032-1035 (2000)
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[Publications] Tanabe, T., Taira, K.et al.: "Oncogenic inactivation in a mouse model : Tissue invasion by leukoemic cells is stalled by"Nature. 406. 473-474 (2000)
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[Publications] Ito, K., Uno, M., Nakamura, Y.: "A tripeptide 'anticodon' deciphers stop codons in messenger RNA"Nature. 403. 680-684 (2000)
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[Publications] Handa, M., Yokoyama, S et al.: "Structural basis for recognition of the mRNA preursor by the Sex-lethal protein"Nature. 398. 579-585 (1999)
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[Publications] Yasukawa, Y., Watanabe, K.et al.: "Wobble modification defect disturbs codon-anticodon interaction in a mitochondrial disease"EMBO J.. 20. 4794-4802 (2001)
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[Publications] Inoue, K., Hayashi, J et al.: "Generation of mice with mitochondrial dysfunction by introducing mouse mtDNA carrying a deletion"Nature Genetics. 26. 176-181 (2000)
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[Publications] 吉村, 渡辺 共編: "RNA 研究の最前線"スプリングフェアラーク東京. 238 (2000)