1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09301007
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Research Institution | Kinjo Gakuin University |
Principal Investigator |
副田 義也 金城学院大学, 現代文化学部, 教授 (70086320)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田多 英範 流通経済大学, 経済学部, 教授 (70118420)
藤村 正之 武蔵大学, 人文学部, 教授 (00190067)
副田 あけみ 東京都立大学, 人文学部, 教授 (60154697)
牧園 清子 松山大学, 人文学部, 教授 (50131727)
樽川 典子 筑波大学, 社会科学系, 助教授 (00141218)
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Keywords | 日本の近代化 / 内務省 / 内務行政 / 地方局 / 地方行政 / 警保局 / 警察行政 |
Research Abstract |
内務省の地方行政と警察行政の歴史的研究をおこなった。 地方行政では、つぎの5点を解明した。1,所管機構。中央所管機構としては地方局の分課組織、地方所管機構としては地方庁の部課組織の史的展開をあきらかにした。2,地方制度。維新直後の3新法からはじめて、府県制、郡制、市制、町村制の形成過程を検討し、自治権の拡張の実態と要因をあきらかにした。3,地方財政。地方財政制度の経過を、明治初頭、日清・日露戦役、第1次大戦、昭和恐慌、15年戦争の各時期で究明した。4,選挙。選挙制度の変遷と実際を追跡しつつ、とくに選挙管理と選挙取り締まりの歴史、選挙浄化運動の展開を研究した。5,地方行政。廃藩置県からはじめて、学制施行、地租改正、救貧行政、防疫行政、労働行政、都市問題対策、農村恐慌対策、町内会・部落会の活用などを歴史的に研究した。 警察行政では、つぎの5点を解明した。1,警察組織。中央所管機構としては警保局の分課組織、地方所管機構としては東京の警視庁、府県の警察組織の史的展開をあきらかにした。2,警察官。名称と階級、採用方法、定員、制服と武器、教養と教育などについて、時代的変遷を追いつつ、その原因を探求した。3,警察法令。主要な警察法令として、集会条例、集会および政社法、保安条例、予戒令、治安警察法、治安維持法などを時代環境との関連において研究した。4,警察各部門。警衛警察、警備警察、刑事警察、風俗警察、高等警察、特別高等警察、外事警察、交通警察などを歴史的に研究した。5,戦時警察。主として太平洋戦争中の経済警察、労務統制、輸送統制、防空統制などの実態をあきらかにしつつ、警察と軍部の関係も観察した。
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