2000 Fiscal Year Annual Research Report
中性K中間子検出による原子核中でのハイペロン生成の研究
Project/Area Number |
09304028
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高橋 俊行 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (50281960)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤井 優 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30302079)
田村 裕和 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10192642)
前田 和茂 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20125652)
山崎 寛仁 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (90260413)
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Keywords | ストレンジネス / 中性K中間子 / ハイペロン生成 / 電磁相互作用 |
Research Abstract |
本研究の目的は、中性K中間子を検出する事により、ハイペロン生成機構を調べ、ハイパー核の構造を通じて、原子核中のS=-1ハイペロンの役割、A・核子相互作用を明らかにすることである。特に、光子による素過程反応では、中性K中間子生成チャンネルは、荷電K中間子生成チャンネルと比較して、電荷が無いこと、敷値付近では、反応に寄与する共鳴状態の数がすくないことから、光子のよる中性K中間子生成反応測定は、電磁相互作用によるストレンジネス生成反応を明らかにするうえで、大きな役割を果たすと思われる。本年度は、昨年度から検討を進めてきたGeV光子による中性K中間子生成反応の測定の実験準備が進められた。 具体的には、、東北大学原子核理学研究施設1.2GeVブースターでの実験「Quasi Free Photoproduction of Neutral Kaons on 12C near Threshold Region」を提案し、認められた。また、検出器である中性K中間子スペクトロメータの電磁石の励磁テストやデータ収集系の開発・整備など、実験施設側の準備が進められた。さらに、スペクトロメータの主要検出器である粒子飛跡検出用ドリフトチェンバーを宇宙線を用いてテストを行い、充分な性能がでていることを確認した。実験は平成13年度に行われる予定であり、その準備は完了した。さらに、次の実験となる素過程反応の直接測定のための重陽子標的の検討を行った。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] H.Park,K.Maeda,T.Takahashi 他: "Lifetime measurement of medium-heavy A hypernuclei"Phys.Rev. C61. 054004 (2000)
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[Publications] T.Takahashi,Y.Fujii: "Spectroscopy of light A hypernuclei"Nucl Phys. A670. 265 (2000)
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[Publications] H.Tamura,T.Takahashi 他: "Observation of a spin-flip M1 transition in ^7Li"Phys.Rev.Lett.. 8-4. 5963 (2000)
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[Publications] S.Ajimara,K.Maeda,T.Takahashi 他: "Symmetry in no-mesonic weak decay of polarized ^5He hypernucleus"Phys.Rev.Lett.. 84. 4052 (2000)
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[Publications] H. Outa,K.Maeda,T.Takahashi 他: "Mesonic and non-mesonic decay widths of ^<12>C"Nucl.Phys. A670. 281 (2000)
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[Publications] T.Takahashi 他: "Photoproduction of Neutral Kaon on ^<12>C in the Threshold Region"Nucl.Phys.. (to be published.).