1997 Fiscal Year Annual Research Report
コンクリートひび割れ界面における化学・物理吸着特性の解明と透水・透気メカニズム
Project/Area Number |
09305031
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
田辺 忠顕 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (50144118)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 靖晃 名城大学, 理工学部, 講師 (00257651)
大下 英吉 防衛大学校, 講師 (40253108)
遠藤 孝夫 東北学院大学, 工学部, 教授 (90265182)
佐藤 良一 宇都宮大学, 工学部, 助教授 (20016702)
|
Keywords | ひび割れ / 透水理論 / 表面形状 / 時間依存変化 / 吸着性状 / 透気メカニズム / 吸着熱 |
Research Abstract |
本研究グループは、ここ数年に渡って、コンクリートの間隙水圧変化を初めて観測すると同時にコンクリート中、コンクリートひび割れ中の透水理論を構築してきた。これらを基礎に更に、ひび割れ面の時間依存を考慮した透水問題の全体的な解決を目的として、初期応力によって発生するひび割れ組織(ひび割れ間隔、幅、表面形状、時間依存変化)を明らかにすること、各状態におけるコンクリート界面の吸着性状に立脚した透水・透気メカニズムのモデル化およびそれに基づく透水係数の同定、上記の要因を全て考慮した浸透解析法の構築を図りたい。そこで、平成9年度はまず微細なひび割れ中の透水・透気を検討するために、表面の粗度係数の変化および流れを測定する装置を考案した。これは、共同研究者の宇都宮大学の佐藤教授グループにおける考案であり、本年度中に完成した。もう一つ重要なものは、コンクリート界面の吸着特性である。コンクリートひび割れ界面の吸着特性に関したの研究は殆どないので、本研究において新たな装置をmakerと共同で考案し、ほぼ完成の段階に至っている。コンクリート試料を粉末状にして、等温状態で吸着重量を測定すると同時に、吸着熱も計れるようにした。キャリブレーション用の実験を2種類行ったが、良好な結果が得られてる。本格的な実験を次年度以降に行いたいと考えている。
|
-
[Publications] 山本和範: "多孔質体の水分拡散変形実験装置の開発" コンクリート工学年次報告集. (発表予定). (1998)
-
[Publications] 大下英吉: "粘弾性モデルを導入した水・コンクリート骨格連成解析手法による間隙水圧特性に関する研究" コンクリート工学年次報告集. (発表予定). (1998)
-
[Publications] 林昌弘: "荷重履歴を受けるコンクリート中の間隙水圧に関する実験的研究" コンクリート工学年次報告集. (発表予定). (1998)
-
[Publications] 打越輝昌: "乾湿変化によるコンクリートの表面エネルギーと変形挙動に関する解析的研究" コンクリート工学年次報告集. (発表予定). (1998)