1998 Fiscal Year Annual Research Report
ガン識別機能を組み込んだ磁性微粒子によるガンの診断・治療統合システムの構築
Project/Area Number |
09305055
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
小林 猛 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (10043324)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新海 政重 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (70262889)
吉田 純 名古屋大学, 医学部, 教授 (40158449)
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Keywords | 磁性微粒子 / 温熱療法 / ガン細胞 / 交番磁場 / リポソーム / 磁気検出 / 遺伝子治療 |
Research Abstract |
(1) 大型実験動物に本方法を適用する際、磁性微粒子が大量に必要となることが予測される。磁性微粒子の安定供給のため、大量調製法に関する検討を行い、良い方法を開発した。 (2) MMTV(Mouse Mammary Tumor Virus)プロモーターの下流にインターフェロン-β遺伝子を組み込み、磁性微粒子の温熱によりこの遺伝子が誘導発現するかどうかを確かめ、37℃一定の場合よりも4倍ものインターフェロン-βが生成し、これが温熱効果と相乗的にガン細胞に対して作用することを明らかにした。 (3) もっと強く温熱により誘導発現するプロモーターとして、GADD(Growth Arrest DNA Damage)153プロモーターを選び、この下流にルシフェラーゼ遺伝子をつないで誘導発現の強さを調べた。その結果、20倍もの温熱による発現誘導が確認できた。 (4) 犬等の大型動物に適用できる交番磁場発生装置の出力試験を模擬腫瘍を用いて行った。交番磁場発生装置として既存の高周波変成器及び磁界発生コイルに、大容量の高周波発生電源及び磁界冷却器を接続し、充分に発熱特性も確保できることを確認した。 (5) ラット体内の腫瘍に注入した磁性微粒子のセンシングを行い、その信号処理から磁性微粒子がどの様に分布しているかを手術中でも調べるシステムを完成させた。あらかじめMRIによって腫瘍の位置はわかっているが、手術中に腫瘍の位置がずれてもこの研究で開発した方法を利用すれば、すぐ修正できるナビゲーターシステムとして使用しうることがわがった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Mitsugu Yanase: "Intracellular hyperthermia for cancer using magnetite cationic liposomes:an in vivo study" Japanese Journal of Cancer Research. 89・4. 463-469 (1998)
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[Publications] Naoki Nagatani: "Development of a new transformation method using magnetite cationic liposomes and magnetic selection of transformed cells" Biotechnology Techniques. 12・7. 525-528 (1998)
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[Publications] I.A.Bouhon: "Synergism between mild hyperthermia and interferon-β gene expression" Cancer Letters. (in press). (1999)
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[Publications] I.A.Bouhon: "Heat induction of reporter gene expression via the gadd 153 promoter and its possible application to the hyperthermia treatment of cancer" Cytotechnology. (in press). (1999)