1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09307028
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松田 暉 大阪大学, 医学部, 教授 (00028614)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
門間 和夫 東京女子医科大学, 教授 (80075233)
加藤 裕久 久留米大学, 医学部, 教授 (30080724)
岡田 伸太郎 大阪大学, 医学部, 教授 (30028609)
安井 久嵩 九州大学, 医学部, 教授 (20089923)
藤村 重文 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (40006078)
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Keywords | 心臓移植 / 肺移植 / 心肺移植 / 小児 / 脳死判定 |
Research Abstract |
昨年度に引き続いた研究課題を各分担研究者が分担し、研究した。小児心・肺移植の手術術式・保存法の検討については、肺保存においてステロイド投与が肺胞の水輸送能を保存すること(藤村)、superoxide産生阻害剤OPC-6535が心臓の再潅流障害に有効であること(安井)、呼吸停止による停止心の再生にnicorandilが有用であること(佐野)、ブタ生体肺葉移植時の肺動脈再建へのハイブリッド人工血管の応用を検討(和田)、StLouisにおける肺葉移植の成績の検討(三好)した。小児心・肺移植適応基準の検討については、小児循環器学会のアンケートをもとに、先天性心疾患の適応症例を検討し、昨年同様failed Fontan/unreached Fontan症例等が適応であり、予後不良であること(岡田)、心肺移植・肺移植の適応症例を検討し、先天性心疾患に伴う肺低形成、肺動脈低形成、肺高血圧、肺動静脈瘻症例が心肺移植の適応と考えられること(松田)、川崎病後心筋症の予後を検討し、心不全死、突然死した症例では心筋梗塞に伴う左室機能低下症例であり、このような川崎病症例は心臓移植の適応と考えられること(神谷)、自施設での心肺移植適応候補患者の分析し、が判った。小児脳死判定基準の検討については、他施設の小児脳死症例の検査結果の検討(満留)、九州地方における小児脳死症例の予後・診断法の検討(松石)を行い、年齢に応じた判定基準が必要であることが判った。また、適応基準を考える上で、本邦における小児心肺・肺心臓移植患者の実態調査を行うことが重要であると考え、日本小児循環器学会などの各種学会・研究会の行っている調査と協調した形で、心筋症(先天性心疾患に伴うものを含む)(加藤、門間)、肺高血圧の全国調査(プロスタサイクリンの使用例も検討)(佐地)、海外渡航小児心・肺移植患者の調査並びに海外での成績の検討(小池)を行い、本邦に適応症例が多数いることが判明し、詳細を検討することになった。結果については、来年度報告する予定である。最後に、小児ドナープールを拡大する目的で、新生児ヒヒへのブタ心移植を行い、遅発性拒絶反応におけるアポトーシスの関与を検討した(川内)。
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