1998 Fiscal Year Annual Research Report
CAD/CAMシステムを用いた新規修復技法の確立と臨床経過に関する研究
Project/Area Number |
09307044
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
井上 清 岡山大学, 歯学部, 教授 (60028727)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇野 滋 北海道大学, 歯学部・附属病院, 講師 (00168733)
福島 正義 新潟大学, 歯学部・附属病院, 講師 (30156773)
鳥井 康弘 岡山大学, 歯学部, 助教授 (10188831)
片山 直 明海大学, 歯学部, 教授 (10105596)
新谷 英章 広島大学, 歯学部, 教授 (80034239)
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Keywords | CAD / CAM / セラミックインレー / セレック2 / ラミネートベニア / 測色 / コンポマー / 接着強さ / 窩壁適合性 |
Research Abstract |
CAD/CAM システムを用いた新規修復技法を確立し、良好な臨床成果を得るために、本年度は次の項目の検討を行った。 1.セレック2を用い、Extended machining法がラミネートベニアの適合性に及ぼす影響を調べた。その結果、Extended machining法ではセメント層の厚さが平均247μmとなり、ディスクのみでの切削に比較して小さな値となった。2.CAD/CAM用陶材において、厚さ、大きさ、形態の違いにより色調がどのように変化するか測色した。2種類の陶材(A2、A3)において、ラウンドおよびスクエアーの形態の違いと、大きさ(表面積)の影響を調べたところ、形態の違いよりも表面積の違いにより色が大きく変化した。3.セレックインレー修復6年の臨床経過観察を実施し、レプリカ模型のSEM観察では対合歯エナメル質の摩耗を調べたところ、全ての歯で程度の差はあるものの摩耗を認めたが、特に15歯中5歯(33.3%)に顕著な摩耗が認められた。また、in vitroでセレックインレーとヒト抜去小臼歯エナメル質咬頭との間での摩耗を試作衝撃・回転摩耗試験器を用いて調べたところ、セレックインレーでの対合歯摩耗はレジンインレーよりも顕著に認められた。4.セレック2により製作されたラミネートベニアは、無調整では窩洞に適合せず、実用に供するためには、ベニア周辺部のバリの除去と適合試験材を用いた数回の内面調整が必要である。5.ヒト象牙質にセレックインレーをレジン系合着材および試作コンポマー系合着材を用いて合着し、接着強さを micro-tensile法にて測定した。また、ヒト抜去歯に形成したMO窩洞にこれらの合着材を用いインレーを合着し、thermal stress負荷後の窩壁適合性について検討した。その結果、コンポマー系合着材による接着強さはレジン系と同等であったが、重合収縮応力や熱変化ストレスをうける窩洞においては適合性が劣っていた。
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Research Products
(1 results)