1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09309004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉田 伸之 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (40092374)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉森 哲也 放送大学, 教養学部, 助教授 (20226468)
高橋 康夫 京都大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60026284)
岸本 美緒 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (80126135)
伊藤 毅 東京大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (20168355)
佐藤 信 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (80132744)
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Keywords | 伝統都市 / 城下町 / 都城 / 分節的社会構造 / 宗教都市 / 社会的権力 / 首都 / 都市図 |
Research Abstract |
本研究は、日本における伝統都市の諸類型とその歴史的特質について、城下町類型を基軸としながら、総合的かつ比較史的に解明することを目的とする。本年度は、当初の研究計画にそって、以下のような取組を行った。 (1)共同研究を具体的に促進するために、主軸グループとして、a「宗教と都市」部会を設定した。これは、城下町の重要な構成要素である寺院社会の特質解明をめざすもので、今年度は江戸の浅草寺、長野の善光寺、京都の鞍馬寺関係の史料について所在調査・収集を行った。 (2)同じく副軸テーマとして、b「都状空間の構成とその変遷」、c「日本都市史データ・城下町編」、d「江戸・東京絵図データ・ベース」、e「近世京都都市史料の所在調査」の四つの小部会を設け、それぞれの作業に取り組んだ。bは「平城京条坊関係史料」の作成をめざす。cは城下町の基礎データを集積しようとする。dは主に江戸の町方、寺院関係の絵図史料の収集を試みる。eは京都の町方、寺社地関係史料を中心に所在確認調査にとりくむ。 (3)研究分担者を中心に、「都市と宗教」をテーマとする公開シンポジウムを97年10月26日に東京大学で開催し、「古代宮都と寺院」、「宗教都市の空間」、「講中と民衆世界」の三つの研究報告をめぐって討論した。 (4)都市史研究情報センターの中核として、ホーム・ページ「とらっど」を開設した。 (5)98年3月に合宿形式の研究会を実施し、5本の研究報告をえ、あわせて一年間の研究活動の総括と、二年度以降の具体的方針について議論した。
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Research Products
(11 results)
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[Publications] 吉田伸之: "都市民衆世界の歴史的位相 江戸・浅草寺地域を例として" 歴史評論. 563. 2-22 (1997)
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[Publications] 杉森哲也: "商家同族団と町 京都冷泉町・誉田屋一統を事例として" 年報都市史研究. 5号. 16-31 (1997)
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[Publications] 伊藤裕久: "甲斐善光寺境内の建築と町" 甲斐路. 89. (1998)
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[Publications] 岸本美緒: "明清時代における『我価回贖』問題" 中国-社会と文化. 12. 263-293 (1997)
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[Publications] 岸本美緒: "明清時代の身分感覚" 森正夫ほか編『明清時代史の基本問題』汲古書院. 403-427 (1997)
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[Publications] 岸本美緒: "名刺の効用-明清時代における士大夫の交際" 地域の世界史 10人と人の地域史 山川出版社. 243-276 (1997)
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[Publications] 伊藤毅編: "特集 都市史" 建築雑誌. Vol.112 No.1406. (1997)
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[Publications] 村井章介・佐藤信・吉田伸之: "境界の日本史" 山川出版社, 335 (1997)
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[Publications] 佐藤信: "日本古代の宮都と木簡" 吉川弘文館, 485 (1997)
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[Publications] 塚田孝: "近世身分制と周縁社会" 東京大学出版会, 321 (1997)
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[Publications] 杉森哲也(共著): "日本の近世" 放送大学教育振興会, 200 (1998)