人間行動を考慮した環境低負荷型新都市エネルギーシステムに関する研究

1998 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 09355019
• Research Institution: Nagoya University
• Principal Investigator: 久野 覚 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (70153319)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 土川 忠浩 姫路工業大学, 環境人間学部, 助教授 (50180005) ; 岩本 静男 神奈川大学, 工学部, 助教授 (20213316) ; 永村 一雄 大阪市立大学, 生活科学部, 助教授 (60138972) ; 奥宮 正哉 名古屋大学, 理工科学総合研究センター, 助教授 (30160815) ; 相良 和伸 三重大学, 工学部, 教授 (30109285)
• Keywords: 環境問題 / 環境意識 / エネルギーシステム / 温熱環境 / エネルギー消費量 / 環境教育 / エネルギーシミュレーション / 住環境

Research Abstract

研究は、3つのグループによって行われている。3つとは、1)一般住民の省エネルギー意識・地球環境問題に対する意識をまず探り、次に教育啓蒙を行って新しいライフスタイルへと導いていく方策を検討すること、2)実際の住環境を調査し、エネルギーの使われ方と居住環境の対応を調べ、よりよい住環境を提案すること、3)上記の結果を受けて、新エネルギーシステムの導入などを考慮してシミュレーションを行い、新しい都市エネルギーシステムの構築を行うこと、である。
1)については、前年度行った東京・大阪・名古屋の意識調査の結果をもとに、デルファイ法とバイアス情報を用い教育啓蒙効果を持たせたアンケート票を作成し、前年度の回答者を対象に意識調査を実施し、結果の分析を行った。次年度は教育啓蒙効果の持続を名古屋の2地区を対象に検証する予定である。
2)は、東京・大阪・名古屋の合計6地区、それぞれ、数件から十数件の住宅について夏季・冬季それぞれ1ヶ月程度の連続測定と、住まい方のアンケートを行い、冷房・暖房を中心に住まい方のパターンの分類を行った。3)については、前年度行った電力・ガス使用量と住まい方、対象者属性などとの関係について分析を進め、電力とガス使用量の特性を物理的に記述することを得た。また、住宅用シミュレーションプログラムについては、1)の意識調査、2)の冷暖房や住まい方パターン、および3)の電力・ガス使用量の分析結果を基礎データとして、本格的シミュレーションを開始した。次年度は、住宅用シミュレーションプログラムを発展させ、都市規模での検討を行う予定である。

Research Products

• [Publications] 原田昌幸,石原健太郎,久野覚: "地球環境問題とエネルギー利用に対する住民意識に関する研究 その 2 環境問題に対する住民の意識構造についての検討" 空気調和・衛生工学会学術講演会講演論文集. 1998,III. 1565-1568 (1998)
• [Publications] 原田昌幸,石原健太郎,久野覚: "地球環境問題とエネルギー利用に関する意識に関する研究 その 2環境問題に対する意識についての都市比較" 日本建築学会学術講演梗概集(九州). 1998,D-1. 817-819 (1998)
• [Publications] 石原健太郎,原田昌幸,久野覚: "地球環境問題とエネルギー利用に関する住民意識に関する研究 その 1省エネルギーに対するイメージと地球環境問題の認識" 東海支部研究報告集(日本建築学会東海支部). 第37号. 617-620 (1999)
• [Publications] 武中愛 永村一雄: "冬期室内環境と暮らし方-生活行動から見たエネルギー消費 その1-" 日本建築学会学術講演梗概集(九州). 1998,D-2. 177-178 (1998)
• [Publications] 武中愛 永村一雄: "室内温熱環境と暮らし方-生活行動からみたエネルギー消費 その1-" 日本建築学会近畿支部研究報告集. 第38号. 297-300 (1998)
• [Publications] 齋藤輝幸: "名古屋市における一般住宅の室内温熱環境とエネルギー利用に関する研究その 1 戸建住宅における冬期予備実測調査" 日本建築学会学術講演梗概集(九州). 1998,D-2. 211-212 (1998)
• [Publications] 川田亮二 相良和伸: "住宅のエネルギー消費量と住民意識に関する研究 調査概要とエネルギー消費量の分析" 日本建築学会学術講演梗概集(九州). 1998,D-2. 207-208 (1998)
• [Publications] 川田亮二 相良和伸: "都市住宅のエネルギー消費量と住民意識に関する研究" 空気調和・衛生工学会学術講演会講演論文集. 1998,III. 1569-1572 (1998)
• [Publications] 川田亮二 相良和伸: "都市住宅におけるエネルギー消費量の要因分析に関する研究" 東海支部研究報告集(日本建築学会東海支部). 第37号. 489-492 (1999)
• [Publications] 田中英紀,奥宮正哉: "住宅を対象にした年間サイクルエネルギーシステムに関する研究 その8 移流・拡散を考慮した季節間蓄熱槽モデルの検討" 日本建築学会学術講演梗概集(九州). 1998,D-2. 439-440 (1998)