2000 Fiscal Year Annual Research Report
出稼ぎ・過疎・高齢化に関する学際的地域研究-生活史法から接近する,近代化のスローモーションとしての青森県津軽地方-
Project/Area Number |
09410029
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
作道 信介 弘前大学, 人文学部, 助教授 (50187077)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丹野 正 弘前大学, 人文学部, 教授 (30092266)
山下 祐介 弘前大学, 人文学部, 助教授 (90253369)
田中 重好 弘前大学, 人文学部, 教授 (50155131)
木立 るり子 弘前大学, 医学部, 助手 (60197192)
曽我 亨 弘前大学, 人文学部, 助教授 (00263062)
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Keywords | 出稼ぎ / 過疎 / 高齢化 / 近代化 / 津軽地方 |
Research Abstract |
今年度の調査・研究活動の概要は各研究分担ごとに以下のとおりであった。 1.出稼ぎ班 南津軽郡平賀町新屋において、ライフヒストリー法にもとづくフィールド調査をおこなった。その結果、他地域と比較して、生活を支える主要な生業がないこの地域において、高度経済成長期以降に出稼ぎが職業選択の水路の一つとして定着し、結果としてある程度の人口流出を防ぐhold要因となったことが示唆された。また、この職業選択の水路として、大手漁業会社による南氷洋捕鯨、北洋サケ・マス・カニ漁への従事があった。この水路は出稼ぎというより、安定的な会社への就業といった意味があった。 西津軽郡深浦におけるフィールドワークでは、昭和50年ごろからの底建て網という漁法の導入により、通年地元沿岸漁業が可能になり、人口流出を防ぐhold要因となったことが示された。 2.過疎班 引き続き、西目屋において、ライフヒストリー法にもとづくフィールド調査が継続され、大きな生業変遷のなかで個人の生き方が位置づけられた。 3.高齢化班 在宅高齢者介護者13例へのインタビュー調査をおこなった。とくに、インタビュー資料からそれぞれの語りの特色を抽出し、情動的な表現に注目することで、それぞれの対象者がもつ問題を理解した。相手の「語り」にそった状況理解の大切さが強調された。 4.「出稼ぎ・過疎・高齢化」研究会 2月28日に、「出稼ぎ・過疎・高齢化」研究会を開き、東北学院大学・佐久間政広(地域社会学)、茨城大学伊藤哲司(社会心理学)各氏をゲストに、研究成果の公開をおこなった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 木立るり子: "医療と関わる患者・家族の病気対処-28冊の闘病気から"弘前大学医療技術短期大学部紀要. 25. 67-74 (2001)
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[Publications] 山下祐介: "過疎活性化に果たす地方都市の役割"人間行動研究. 4. 1-108 (2000)
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[Publications] 山下祐介: "自然災害と都市再生-長崎県島原市のコミュニティ分析から"日本都市社会学会年報. 18. 19-34 (2000)