1997 Fiscal Year Annual Research Report
都市思想における社会学的文脈の発見と「現在性」の定式化に向けて
Project/Area Number |
09410040
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
吉原 直樹 東北大学, 文学部, 教授 (40240345)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大澤 善信 金沢大学, 教育学部, 助教授 (10213688)
高橋 英博 宮城学院女子大学, 学芸学部, 教授 (80206838)
橋本 和孝 関東学院大学, 文学部, 教授 (90198672)
堀田 泉 近畿大学, 教養部, 教授 (10126899)
山本 賢治 鹿児島経済大学, 社会学部, 教授 (30140974)
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Keywords | 都市の思想 / 都市経営 / 社会学的文脈 / 現在性 / 国家と市民社会 / 自治 / 社会史的文脈 |
Research Abstract |
まず第1回目の合宿研究会において、メンバーがここ数年間にわたって発表してきた都市思想に関連する研究成果(吉原編『都市の思想』等)が批判的に検討され、それを踏まえて都市思想の対象を都市経営思想にしぼることが確認された。そしてその「現在性」の位相と社会学的視点のあり様について、とくに「生活次元で意味した社会学的文脈」をめぐって論議された。その成果は後日ファイリングされメンバーに送られた。またそこで出された論点を、各自の分担する都市経営家に即して検討することで意見の一致をみた。なお研究代表者は、その際メンバーから出された文献資料を中心にして文献資料目録を作成し、メンバーに送付した。そしてそれら文献資料に基づいて各メンバーが論点をさらにつめることになった。 第2回目の合宿研究会では、それぞれの検討結果をもちより、それらをテーマに即していっそうインテンシヴに議論し、「社会学的文脈」の抽出につとめた。そこでは各メンバーが取り扱うことになっている都市経営家について、概ね、都市観、「国家と市民社会」観、自治観(分権論)、地域福祉論、地域文化論、公共性論議を中心に、具体的にとられた都市経営手法に即して、さらにその社会史的文脈に降りたって検討すべきことが合意された。 こうして前後2回にわたる研究会での論議、そしてメンバーそれぞれのレヴェルでの個別経営家に関する文献資料にもとづく検討作業がすすむなかで、都市経営思想をめぐる論点が次第に明瞭になり、次年度の共同研究への展望がひらかれるようになった。
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