1998 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者のライフスキルとサクセスフル・エイジングに関する実証研究
Project/Area Number |
09410045
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
小田 利勝 神戸大学, 発達科学部・人間科学研究センター, 教授 (90124536)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅田 匡 神戸大学, 発達科学部・人間科学研究センター, 助教授 (00184143)
野上 智行 神戸大学, 発達科学部, 助教授 (80127688)
小石 寛文 神戸大学, 発達科学部, 教授 (70030591)
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Keywords | ライフ・スキル / リビング・スキル / サクセスフル・エイジング / 高齢者 / 高齢化社会 / 社会的適応 / 日常生活能力 / 神戸市 |
Research Abstract |
ライフ・スキルの概念を明確にするために、これまでの内外の著書、研究論文、各種出版物を収集し、検討した。ライフ・スキルは、個人の社会的適応能力の醸成、社会的環境条件の整備、社会的合意形成といったサクセスフル・エイジングの3つの課題のうち第一の課題に関わるものであるが、第二の課題に関わるものとして、高齢期の所得確保と年金制度について最近の動向を考察した。ライフ・スキル概念は、個人が自立および自律して社会生活を送るために必要な課題処理能力を指して用いられているが、高齢期におけるライフ・スキルに関しては、老化に伴う身体的活動能力の低下と関連して、ADLからIADL、そして社会生活上の心理社会的能力まで広範な側面に焦点が当てられるとともに、多様な生活場面における活動能力が議論されている。以上の検討を通じて、ライフ・スキルの測定尺度を作成するための項目を選定・考案し、約200項目からなる多次元の測定尺度を試験的に作成した。そして、この測定尺度の妥当性と信頼性を確かめることと、ライフ・スキルとサクセスフル・エイジングとの関連性を明らかにするために、調査票を用いた郵送調査を行った。調査票は、主質問69問、A4版で32頁に及ぶ大部のものである。調査は、神戸市在住の65歳以上の男女を対象として行った。平成11年1月現在、神戸市全9区に在住の65歳以上人口は236,874人である。このうち男女5千人を全区を対象に選挙人名簿を用いて無作為に抽出した。抽出方法は、まず、各区の抽出数を男女5歳階級別人口に比例配分して決め、次に、各区それぞれの全投票区の中から性・年齢階級別6カテゴリ(男65-69歳、男70-74歳、男75-79歳、男80歳以上、女65-69歳、女70-74歳、女75-79歳、女80歳以上)に対応してそれぞれ6つの投票区を乱数を用いて無作為に抽出し、各カテゴリに該当する投票区から対象者を無作為に抽出した。調査結果の集計と解析は来年度に行う。
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Research Products
(2 results)