1999 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者のライフスキルとサクセスフルエイジングに関する実証研究
Project/Area Number |
09410045
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
小田 利勝 神戸大学, 発達科学部・附属・人間科学研究センター, 教授 (90124536)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅田 匡 神戸大学, 発達科学部・附属・人間科学研究センター, 助教授 (00184143)
野上 智行 神戸大学, 発達科学部, 教授 (80127688)
小石 寛文 神戸大学, 発達科学部, 教授 (70030591)
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Keywords | ライフスキル / コンピテンス / 日常生活活動能力 / 高齢者 / 高齢化社会 / 神戸市 / サクセスフルエイジング / 老後生活満足 |
Research Abstract |
本研究は、"gold standard"として一般に受け入れられているものは今のところないと言われている(Diehl,1998)高齢者の日常生活活動能力の測定尺度の開発を試みたものである。神戸市在住の65歳以上の男女23万人の中から無作為で抽出した5千人を対象とする郵送調査を行い、2,700から回答を得た。性別は男40.5%、女59.5%であり、年齢は65歳から99歳までで平均は74歳である。日常生活活動能力に関する約200項目の質問への回答を因子分析を用いて振り分けた。その結果、自立生活に必須の諸活動を十分に行うことができる能力または潜在可能性と定義される日常生活活動能力として、「合理的思考能力」(7項目:α係数0.81)、「計画的思考能力」(6項目:α係数0.79)、「知的活動能力」(7項目:α係数0.84)、「身体的活動能力」(6項目:α係数0.78)、「健康向上能力」(4項目:α係数0.87)、「対人関係能力」(5項目:α係数0.81)、「支援者獲得能力」(5項目:α係数0.81)の7つの一次元尺度が作成された。「老後生活満足度」に関しては、男女ともに「支援者獲得能力」が、男性には「計画的思考」が、女性には「知的能力」、「身体的能力」が影響を与えている。女性では「知的能力」、「体力」が「自尊感情」に影響を及ぼしている。「健康向上」は「内的統制」に男女ともに高い正の影響を及ぼしている。男女ともに「知的能力」が高いほど「保守的・権威主義的態度」が弱い。男性は「合理的思考」、女性は「計画的思考」がそれぞれ高いほど「孤独」も高いという結果は、「合理的思考」、「計画的思考」といったコンピテンスが必ずしもサクセスフルエイジングを促進する能力ではないことを示唆している。年齢が影響を与えているのは、男性の「保守的・権威主義的態度」と女性の「自尊感情」のみであり、男性では年齢が高いほど「保守的・権威主義的態度」が強く、女性では年齢が高いほど「自尊感情」が高いという結果であった。
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Research Products
(1 results)