地域社会における女性の政治参画と「代理人・ネット運動」に関する重層的研究

1999 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 09410053
• Research Institution: NIICATA UNIVERSITY
• Principal Investigator: 渡辺 登 新潟大学, 人文学部, 助教授 (50250395)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 梶原 宣義 (栗田 宣義) 武蔵大学, 社会学部, 教授 (10205198) ; 那須 壽 早稲田大学, 文学部, 教授 (40126438) ; 天野 正子 お茶の水女子大学, 教育学部, 教授 (10071086) ; 河野 銀子 山形大学, 教育学部, 助教授 (10282196) ; 山嵜 哲哉 武蔵大学, 社会学部, 助教授 (40220298)
• Keywords: 女性と政治 / 生活者ネットワーク / 代理人運動 / 生活クラブ生協 / 政治参画 / 女性地方議員

Research Abstract

(a)昨年に引き続き、首都圏下の代理人議員の生活史と活動状況に関するインタビュー調査ならびに、東京都下の「生活者ネットワーク」メンバーに対する全数調査と各ネットワーク組織へのインタビュー調査の結果を、議員及び運動の中核メンバーの生活史的状況、コーホート効果、運動への参加契機、活動状況、活動の成果で当該家族への影響等について分析を行った。上記の検討によって、本プロジェクトのテーマである、女性の政治参画を可能にするための条件、また女性の政治参画効果を明らかにすることができた。
(b)しかし、上記の諸事例は女性の政治参加の先進的地域である首都圏の先駆的事例であり、それ以外の未だ女性の政治参加が遅々として進まない大部分の地域に対しては別途アプローチが必要不可欠である。そのために、女性の政治参加「後進県」として新潟県における女性地方議員に対するインタビュー調査を行い、代理人議員との比較検討を行い、女性の政治参加を困難ならしめている諸要因の分析・検討を行った。
(c)以上の諸事例の検討によって得られた女性の政治参画に関する諸仮説を検証すべく、1999年4月の統一地方選挙の結果を待って全国女性地方議員調査(全数調査)を実施し、検討中である。また、検討する中で女性地方議員の特性を明確にするためには男性議員との比較が必要不可欠であるとの認識に達し、急遽2000年1月に男性議員調査を実施した。現在、集計中である。