1998 Fiscal Year Annual Research Report
「在外子弟」教育の規定要因と異文化間教育に関する研究-近代日本とハワイ・アメリカ・ブラジル・満州・東南アジア・台湾との関係を基軸にして-
Project/Area Number |
09410079
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
小島 勝 龍谷大学, 文学部, 教授 (40140123)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚本 美恵子 駿河台大学, 文化情報学部, 助教授 (10275927)
小嶋 茂 東京学芸大学, 教育学部, 非常勤講師
森本 豊冨 早稲田大学, 人間科学部, 助教授 (30230155)
前田 均 天理大学, 文学部, 助教授 (70165653)
粂井 輝子 白百合女子大学, 文学部, 教授 (60205177)
足立 聿宏 関西外国語大学, 外国語学部, 教授 (40132328)
槻木 瑞生 同朋大学, 社会福祉学部, 教授 (30022396)
石川 友紀 琉球大学, 法文学部, 教授 (10044843)
渡部 宗助 国立教育研究所, 教育政策研究部, 室長 (40034665)
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Keywords | 在外子弟 / 海外子女教育 / 帰国子女 / 日本人学校 / 移民 / 異文化間教育 |
Research Abstract |
1. 合宿研究会を4回開催し、メンバーの2名ずつが研究報告を行ない意見交換をした。うち1回は、ゲストを招いて本研究のいっそうの進捗を図った。本年度第1回研究会(6月13〜14日:東京都品川区「ゆうぽうと」)では、渡部宗助氏が「戦前の教員の海外派遣・選奨-その政策と様態」、小島勝が「南洋の日本人児童生徒の異文化体験-『在南児童教育』の分析を通して」、第2回研究会(10月10〜11日:神戸市北区「瑞宝園」)では、粂井輝子氏が「敝之館と外務省:資料紹介」、前田均氏が「在外児童作文集に見る日中・日英語混用の実態」、第3回研究会(1月6〜7日:東京都千代田区「アルカディア市ケ谷」)では、森本豊富氏が「米国日本人移民の言語・文化維持-日本語学園協同システムを事例として」、塚本美恵子氏が「異文化体験のインパクト-第二次大戦前後における日系二世の異文化体験とその『語られ方』」、第4回研究会(3月20〜21日:岐阜県益田郡下呂町「あさぎり荘」)では、石川友紀氏が「外務省記録における日本人移民の学校教育関係史料の紹介」、小島勝が「ブラジルの在外子弟教育の性格-東南アジアの場合との比較」の報告した。第3回研究会では、長野正・玉川大学文学部助教授をお招きして、「日系人子弟の日本語教育に関わって」をお話いただいた。2.第1回研究会の後に早稲田大学図書館、第3回研究会の後に国際協力事業団図書館を訪問し、在外子弟教育関係史料の閲覧・複写を行なった。3.8月4〜17日の間、足立聿宏氏が、Dr.Dennis Ogawa・ハワイ大学アメリカ研究学部教授等に研究課題進捗のためのレビューを受けに海外出張した。4.外務省外交史料館所蔵の在外子弟教育関係外交文書のマイクロ化とそれの複写を行なった。以上のように、研究会発表のための準備と当日における質疑応答・意見交換ならびに史料蒐集等によって、各自の研究課題の追求がより広角的視野を獲得しつつ深化された。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 粂井輝子: "国民の創生-在米日本人移民の第二世教育と米化運動" 白百合女子大学研究紀要. 第34号. 119-144 (1998)
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[Publications] 森本豊富: "「マージナル・マン」としての米国日系二世-戦前・戦中期における留日学生を中心に" 人間科学研究. 第11巻・第1号. 73-86 (1998)
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[Publications] 塚本美恵子: "異文化体験のインパクト-第2次大戦前後における日系二世の異文化体験とその「語られ方」" 文化情報学. 第5巻・第1号. 1-36 (1998)
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[Publications] 小島 勝: "新嘉坡日本小学校児童生徒の異文化体験-『在南児童教育』の分析を通して" 龍谷大学論集. 第452号. 23-67 (1998)
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[Publications] 小島 勝: "日本人学校の研究-異文化間教育史的考察" 玉川大学出版部, 544 (1999)