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1997 Fiscal Year Annual Research Report

二葉亭四迷の初期翻訳における言語的可能性

Research Project

Project/Area Number 09410114
Research InstitutionKochi University

Principal Investigator

谷川 恵一  高知大学, 人文学部, 教授 (10171836)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 鈴木 広光  九州大学, 文学部, 講師 (70226546)
須田 千里  奈良女子大学, 文学部, 助教授 (60216471)
源 貴志  早稲田大学, 文学部, 助教授 (40239322)
安田 敏明  京都大学, 人文科学研究所, 助手 (80283670)
木村 崇  京都大学, 総合人間学部, 教授 (80065234)
Keywords二葉亭四迷 / 翻訳文学 / 文体分析
Research Abstract

谷川をまとめ役とする《日本・中国班》と、木村をまとめ役とする《ロシア班》とに研究グループを分け、それぞれがまず「あひびき」注釈の基礎作業に取り組んだ。
《日本・中国班》は、「あひびき」のテクストの〈訓み〉に主眼を置いて、その語彙について同時代文献における用例調査を行い、その最初の成果を「「あひびき」注釈(用例)」としてまとめた。用例調査からは、ルビの振られていない初出テクストの〈訓み〉の揺れが大きいこと、および、「あひびき」の意味世界の形成に、俳諧などの俗文学を漢詩文の伝統が大きく寄与している可能性が確認された。
《ロシア班》は、二葉亭が使用した原本と訳文との詳細な比較検討に着手し、その第一次報告を「「あひびき」研究資料」としてまとめた。比較の結果、二葉亭のロシア語理解が高度な段階に達していたこと、ロシア語原文に忠実であろうとする強い志向に貫かれた訳文に残存する原文との差異が具体的に確認された。
両班は、97年9月と98年3月の二回のワークショップでそれぞれの作業についての報告と各人のテーマについての研究発表・討論を行い、今後、二葉亭が参照したであろう『露和字彙』初版に於ける訳語の検討をテコにして双方の作業を結びつけ、《ロシア班》が抽出した原文との異同を中心にして、最終的な注釈を作成していくことが確認された。現在、次回のワークショップに向けて各班でその作業を進めているところである。

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Published: 1999-03-15   Modified: 2016-04-21  

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