1999 Fiscal Year Annual Research Report
メディアの変容と言語共同体との関係に関する国際比較研究
Project/Area Number |
09410128
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高村 忠明 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (10092256)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 文代 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (20139497)
小森 陽一 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (80153683)
石田 英敬 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (70212892)
宮下 志朗 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (90138610)
藤井 貞和 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (40134754)
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Keywords | メディア / 言語共同体 / クレオール / イデオロギー / ナチズム / ファシズム |
Research Abstract |
本研究はメディアと言語共同体との総合的な関係を、言語化学や文学理論などの言語文化研究、社会の研究、メディア技術の研究などの視点から検討するために、(1)基礎理論研究、(2)応用調査研究の二つの部門に分かれて研究することを目指した。最終年度にあたる本年度においては各部門において次のような研究、および研究会を行なった。 1)言語と記号の理論に基づくメディアの文化社会研究については、昨年に引き続きフランスと書簡所蔵の未刊行資料基づくフーコーの「ディスクール」理論の検討から、メディア理論と「ディスクール性」の問題との関係に関する研究が行なわれた(石田)。 2)応用研究においては、書物という活字メディアをめぐるメディア文化史の各地域の特殊性についての討論会が、フランスの詩人のマラルメと書物性という基調報告(宮下)の後に行なわれた。さらにロシアにおけるミハイル・バフチンの言語・イデオロギー理論に基づいた、1920年代の旧ソ連のイデオロギー形成期の文学を中心とした活字メディアの役割の分析がなされた(西中村)。後者についてはさらにナチズムやアァシズムとの比較研究が必要であることが確認され、今後さらに本研究の成果をもとにして、独・伊の研究者の協力を得つつ、活字以外のメディアを含めた研究を継続して行なうことになった。 また、本研究の一環としてパリ第8大学で開催された国際シンポジウム『作品の時代』(1999年5月)に石田、小森、宮下の3名も参加して発表を行なったことも付記しておく。 3月下旬に最後のまとめとして研究会を行ない、すでにまとめられているものを含めて、研究成果報告書として刊行する。
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[Publications] 石田英敬: "Regimes narratifs et recits de voyage au Japon (1890-1930)"Geneses. No.35. 83-106 (1999)
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[Publications] エリス俊子: "The Japanese Avant-garde of the 1920s"Poetics Today. 20.no.4. 713-731 (1999)
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[Publications] 林文代: "Errand into the Wildernessをめぐる一考察"東京大学アメリカンスタディーズ. 4. 99-109 (1999)
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[Publications] 藤井貞和: "国語学史的成立(時枝誠記論)"岩波書店『思想』. 7月号. 83-101 (1999)
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[Publications] 宮下志朗: "手紙と著作権"季刊『本とコンピューター』. 11号. 76-80 (2000)
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[Publications] 藤井貞和: "詩の分析と物語状分析"若草書房. 448 (1999)
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[Publications] 宮下志朗(共著): "ノストラダムスとルネサンス"岩波書店. 330 (2000)