1997 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09450159
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
西田 正吾 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (00273607)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 哲也 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (80294164)
才脇 直樹 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (20252637)
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Keywords | 概念相違 / 決定木 / ID3 / 遺伝アルゴリズム / インタラクティブシステム |
Research Abstract |
本年度は複数の人間の間に存在する概念の相違を検出するシステムの構築,およびモーターの故障診断に対する実験実験によるシステムの有効性の検証を行った.一般的に人々は異なった視点や観点を持つため,たとえ同じ事象に対しても異なる概念を持つ可能性がある.概念における相違が存在する場合には同じ事象に対してでも意見を交換して相互理解を深めることが不可能となるため,概念の相違を除くことは背景知識が異なる人々がグループとして共同作業を行う場合に特に重要となる.本研究ではユーザーの知識を具体的な決定木として構造化し,概念の差異を決定木間の構造における差異として検出を行うことを提案した.決定木の構築アルゴリズムとしては従来から意思決定論や人工知能研究で研究されてきているID3を採用し,情報理論に基づいて事例の効率的な分類を行う形態の決定木を構築することとした.システムは提案する概念相違検出アルゴリズムに基づいて相違の候補をユーザーに提示し,ユーザーはその出力結果をもとに相互の概念相違について議論を行って相互にその差異を解消するように自身の概念を修正しあっていく.上記のプロセスを繰り返すことで,システムとのインタラクションを通じてユーザー間での概念相違を徐々に取り除いていくことを実現した.本年度提案した手法は概念という非常に大きな問題を扱うには非常にシンプルなものではあるが,モーターの故障診断に対する実験を行った結果,複数の人間の間に存在する概念相違を扱う最初の試みとしてのシステムの有効性が検証された.
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[Publications] M.Akiyoshi and S.Nishida: "Towards Generating Causal Explanation : Qualitative Simulation with Association Mechanism to Quantitative Information" IEEE Trans.on Industrial Electronics. 44・3. 289-297 (1997)
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[Publications] 近藤輝幸, 吉田哲也, 西田正吾: "複数の人間における概念相違検出のためのインターフェースの設計" 情報処理学会論文誌. (1998)
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[Publications] T.Koiso and S.Nishida: "Concept of Visual Interfaces to Coordinate Real-time Decision Making in Hierarchical Structures" International Journal of Cybernetics and Systems. (1998)
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[Publications] 西田正吾: "グループウェアの概念(ヒューマン・インタフェース・ハンドブック4編14章1節(分担執筆))" オーム社(計測自動制御学会ヒューマン・インタフェース部会編), (1998)