1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09450172
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Research Institution | Doshisya University |
Principal Investigator |
渡辺 好章 同志社大学, 工学部, 教授 (60148377)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 敏明 海洋科学技術センター, 研究員
福島 正忠 仙台電波工業高等専門学校, 教授 (10280330)
赤松 友成 水産工学研究所, 研究員
松村 澄子 山口大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (30136204)
力丸 裕 同志社大学, 工学部, 教授 (90260207)
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Keywords | イルカ / エコーロケーション / コウモリ / 母子コミュニケーション / 人工飼育環境下 / 超小型発振器 / キャリア周波数 / 送波パルス |
Research Abstract |
イルカのエコーロケーションについての共同観測を計画し実行した.コウモリとは異なりイルカは自然生態での観測は難しいため,鯨類の飼育・研究では我が国の代表め機関である鴨川シーワールドの協力を得て観測を行った.数種類の鯨類について,エコーロケーション音をモニターしながら彼らの行動との対応を観察し,また同所において観測・撮影されたビデオをもとに討論を行ったその結果,工学サイドからは,信号処理・データ解析手法においての提案が,また,動物行動学サイドからは,シャチの母子コミュニケーションとエコーロケーション発達の関係について工学サイドからも興味ある観測結果が呈示された.さらに,動物行動学サイドからは,自然生態観測の行動モニター装置の希望仕様についての提案があり,工学サイドから種々の改良点に関する提案がなされた. また,コウモリについても,専用の飼育施設内の人工飼育環境下におけるエコーロケーション機能の観測を計画し実行を試みた.最初に,超小型発信器をコウモリ頭部へ搭載して試みが,頭部への装着手段ならびにマイクロホンの仕様の一部に問題点を発見し,これらの改良型機器の設計・試作を試みると同時に,室内設置のマイクロホンによる日常観測を続けた.観測の結果,従来ほとんど変化しないと考えられてきたエコーロケーションのキャリア周波数が,飼育開始直後から変化する個体が存在する事実を確認できた.またエコーロケーション送波パルスの時間波形は4種類のパターンに分類できること,ならびにそれらの種類と彼らの採餌行動や探査行動の間に関連性があることが見いだされた.
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Research Products
(2 results)