1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
09450265
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
豊岡 了 埼玉大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (90019753)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
張 青川 埼玉大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (00292649)
門野 博史 埼玉大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (70204518)
加藤 寛 埼玉大学, 工学部, 教授 (80107375)
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Keywords | スペックル干渉法 / 低合金鋼A533B / アルミ合金 / 白色帯 / リューダース帯 |
Research Abstract |
初年度に基本的な手法を確立したのに引き続き、今年度は本研究でひずみ局在部に観察された白色帯の挙動とその微視的構造変化との関係を明らかにするための検討が行われた。 ● 低合金鋼A533Bの引張り試験における塑性変形から破壊にいたる過程をスペックル干渉法で観察すると同時に、ホールセンサによる漏洩磁束密度測定およびバルクハウゼンノイズ(BHN)の測定結果との比較を行った。その結果、スペックル干渉法による白色帯と漏洩磁束分布の位置が完全に一致し、結果が材料内部の微視的構造変化を反映していることが確かめられた。 ● ひずみ局在帯の挙動は鋼材ではリューダース帯として知られ、降伏棚で試験片を掃引し、材料は硬化過程に入る。それに対して、アルミ合金ではPortevin-Le Chatelier効果として知られている負荷曲線のジグザグ挙動に対応したひずみ局在帯の複雑な動きを伴う繰り返し掃引が観察された。 ● 切り欠き部および溶接部を持つ試験片について引張り試験を行い、非一様部の周辺に局在しながら変形が進展し、降伏から破壊にいたる過程を観察した。その結果、提案する方法により、早期に欠陥の位置を推定する可能性がうかがわれた。 これらの成果は、平成10年6月にハンガリーで開催された「応用光計測国際会議」において招待講演として報告し、SPIE Proceedings Vol.3407に論文として掲載された。来年度(最終)の課題は、精密定量解析法とシステム化であり、これまでの結果をあわせて研究成果を総合的にまとめる。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 豊岡了,スプラッペディ,河野達平,張青川: "レーザスペックル干渉法によるA533B引っ張り試験片塑性変形過程の連続観察" 第7回MAFDAコンファレンス講演論文集. 41-44 (1998)
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[Publications] S.Toyooka,Suprapedi,Q.C.Zhang: "Speckle interferometry to investigate degradation process of stressed solid materials" Proceedings of SPIE,International Conference on Applied Optical Metrology. 400-405 (1998)
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[Publications] Suprapedi,S.Toyooka: "Spatio-temporal observation of plastic cleformation and fracture by laser speckle interferometry" Physical Mesomechanics. 1-1. 51-56 (1998)
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[Publications] 安田洋一,スプラッペディ,豊岡 了、柳田嘉司: "時空間スペックル干渉法の金属材料非破壊への応用" 日本非破壊研検査協会平成10年度秋季大会講演概要集. 103-104 (1998)
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[Publications] 豊岡了,山田興治,上坂充: "鉄鋼材料の劣化診断のための光学的および磁気的アプローチ" 第76期日本機械学会全国大会講演論文集. 501-502 (1998)